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 死者の霊が帰る霊場として、広くその名を知られる恐山。その恐山から宇曽利湖を挟んで見える三角錐の山が大尽山である。今迄何度も山行を計画するも、下北半島の先端部という立地から後回しになっていた頂である。初日は青森南部の名久岳と階上岳に登り、横浜まで北上。横浜町の海岸から、陸奥湾越しに恐山の山々を眺めた翌日、恐山のある宇曽利湖側から大尽山の山頂を目指した。


自然歩道入口駐車場6:15→林道合流6:43→大尽山登山口7:02~08最後の沢7:57~8:05→一体地蔵8:19~30→大尽山9:00~10→一体地蔵9:33→最後の沢9:43~53→大尽山登山口10:34~40→林道出合11:00→自然歩道入口駐車場11:28

漸く訪ねる事が出来た頂

 死者の霊が帰る霊場として、広くその名を知られる恐山。その恐山から宇曽利湖を挟んで見える三角錐の山が大尽山である。以前から訪ねたい頂であったが、下北半島の先端部にあって東京からは結構遠く、なかなかその機会を得なかった。盆休みの前半に時間が取れる事になり、天気予報を睨んでいると東北北部が晴れマーク。このチャンスを逃す手はないと長躯出かける事にした。初日は青森南部の名久岳と階上岳に登り、横浜まで北上。横浜町の海岸から、陸奥湾越しに恐山の山々を眺め翌日の山行に備えた。
 早朝に移動して、恐山に着いたのが5時半。三途の川に架かる太鼓橋で、宇曽利湖の対岸に聳える大尽山を拝んでから、登山口となっている自然歩道入口へと移動した。自然歩道入口前の広い駐車場に車を停め、6時過ぎに自然歩道を歩き始める事が出来た。自然歩道は、宇曽利湖畔沿いに湖の湖畔を半周する。整備されてから随分時間が経ち、利用者が目論見ほどに居なかったからか、沢の幅が狭く歩くのには問題ないが、所々の沢に架かる木橋は半分位が崩れている。途中で左手から林道が合流し、なおも歩き進めると、自然歩道入口から約50分の道のりで大尽山へ向かう登山道入口に到着。ここで一本立てた

横浜から陸奥湾越しの恐山の山塊

自然歩道入口

宇曽利湖沿いに進む

左手から林道が合流

大尽山への登山道入口

長かった一体地蔵までの登り

 登山道に入ると、道は桧葉林の中を緩やかに登ってゆく。木陰が続き涼しい登山道は歩き易く、快調に歩んで行ける。「これでもか」という位に赤テープが付けられているので、迷う事は無いだろう。林相がブナ林に変わり始めると、道の傾斜が増した。林道と別れてから稜線にある一体地蔵分岐まで、「文県別登山ガイド」のコースタイムでは55分になっていた。分岐まで一気に登ろうと歩みを進めたが、なかなか分岐に着かない。水場となる沢を越え、道脇が笹になった処で小休止して水分を補給する。此処から一体地蔵までは15分程で着いたが、正解は沢筋で休む時間を取る事だろう。帰宅後、「新版・東北100名山」のコースタイムを調べたら、林道分岐から一体地蔵までのコースタイムは1時間20分になっていた。このコースタイムの方が、実感値に合っているように思った。

登山道へ入る

ヒバ林の中を進む

最後の沢筋・水場

笹の間を登る

一体地蔵の合流点

山頂からの展望が得られなかったのが残念

 一体地蔵の分岐を左折すると、いよいよ大尽山への最後の登りとなる。所々で急登が現れるが、思った程足場は悪くなかった。山頂手前の小鞍部まで登ると、辺りを霧が包み始めた。白い靄の中、ブナ林を歩くのも悪くないが、展望には妨げだ。今回のコースは登山口から展望の開ける場所が全然なく、山頂からノ360度の眺が唯一の展望となる筈だった。木々にイヌツゲが混じる様になり、上部が明るくなると、狭い大尽山の山頂に飛び出す。山頂の周りは樹林が無く、視界を遮るものは無いのだが、四方霧に囲まれ展望を得る事が出来なかったのが残念だ。宇曽利湖と賽の河原を、山頂から見てみたかったが、これも御縁。また何時か来なさいという事なのだろう。

一体地蔵から山頂へ

急登が続く

ブナ林中の直線の坂道

霧がかかり始めた

山頂までもう一息

熊・遭遇?

 下山路は来た道を引き返す事になるのだが、途中で八ツとしたのが、登山道脇に現れた真っ黒な塊。一瞬「熊」かと思ったが、イヌツゲの木の株だった。この登山道は歩く人も少く、熊と遭遇してもおかしくはない。宇曽利湖沿いの林道まで降りた時には、少しホッとした。再び宇曽利湖畔を半周し、車を置いた自然歩道入口には11時半前に通着。静かな山旅を終えた。

大尽山の山頂

一瞬、熊に見えた

今度は熊?

登山終了