中国方には高い山が無い。 ただ、だからと言って個性的な山が無い訳ではなく、各地には小さいながら、独特の山容や眺めを得られる山が点在している。三倉岳もそんな山の一つで、花崗岩の峻峰として知られた広島県の山だ。鋭くとがった3つの峰の山容は「三本槍」とも呼ばれ、それぞれを繋いで歩くことが出来る。麓の三倉岳休息所から、周回するコースを辿る事にした。
管理棟12:30→稜線分岐13:20→中ノ岳13:40→山頂14:05~10→下山路稜線分岐14:15→六合目14:50→管理棟15:30
朝靄の中を歩き始める
朝の飛行機で岩国空港へ降り、此処からレンタカーで登山口へと向かう。アプローチに思ったより時間がかかり、登山口へ到着したのは昼過ぎ。登山には少し遅い時間の出発となってしまった。
登山口付近には三倉岳休息所があり、辺りは公園として整備され、キャンプ場も設けられていた。休息所の広場からは三倉山が良く見え、3つの峰が屹立しているのが良く判る。広い駐車場に停めさせてもらい、此処から歩き始める事にした。
急登で一気に頂上部へ
登山道は暫く平坦な道が続くが、Aコース・Bコースの分岐を過ぎ、かつては神事が行われていたという胴乱岩から、一気に急な登りになった。石段や岩と岩の間に張った木の根を足場に高度を上げていく。何段かの急な登りをこなし、上ノ岳と中ノ岳の鞍部に突き上げる。此処から鎖場を登ったところが中岳で、再び鎖場を下り登り返すと、3峰では一番高い下ノ岳(夕陽岳)に到着する。頂上部の岩には鎖が張られ、慎重に頂へと登る。高度感があり怖い程であったが、展望は素晴らしかった。
下ノ岳から三角点へ
下ノ岳(夕陽岳)が三倉岳の実質的な山頂なのだと思うが、最高点は此処から少し北に進んだ処にある。鎖の張られた樋状の登山道を辿り歩いていくと、やがて三角点の設けられた三倉岳の山頂に到着した。ただ周囲は樹林に囲まれていて展望は無い。三角点ピークではないが、やはり下ノ岳が山頂には相応しい。
下山は三角点と下ノ岳の鞍部から急坂の石段を降り、Aコースを経て登山口へ戻った。