飯豊の前衛峰である蒜場山は、ずっと登りたいと思っていた山です。登山口のある加地川ダム迄の林道の冬季通行止めが、5月31日に解除になった事から、念願の蒜場山を訪ねる事にしました。急登で始まる登山道を登り、岩岳からは稜線歩きが続きます。好展望を期待したのですが、この日は霧が濃く山頂からの飯豊のパノラマが見れなかったのが残念でしたが、沢山の花と出会うことが出来ました。
ゲート前駐車場6:05→登山口6:15~17→倉見平7:02~08→岩岳7:48~8:00→烏帽子岩8:48~56→山伏峰9:54→蒜場山10:11~35→山伏峰10:44→烏帽子岩11:25~30→岩岳12:04~16→倉見平12:46→登山口13:18→ゲート前駐車場13:22
林道を辿って加治川ダムの登山口へ。
加治川沿いの林道は、豪雪の為に冬期は通行止めになる。2022年の通行締めが解除になるのは、釜ヶ沢から琴平橋までが5月2日、琴平橋から加治川ダムまでが5月31日だ。ダム迄の道が車で通れるようになって最初の週末、加治川ダム脇の登山口から蒜場山に登ることにした。
林道に数か所ある隧道は狭く車の擦れ違いが難しいが、信号機が設置されているお陰で、安心して通過することが出来た。早朝に降った霧雨もダムに着くころには上がり、天候の回復を願いながら歩き始める事にする。ダムの堰堤を渡って直ぐの処が、登山道の始まりだ。登山口立つ「米平新道」と彫られた新しい石碑に見送られ、いよいよ登山道を登り始める。
急登の坂を登り岩岳へ。
登山道は、いきなりの急登で始まった。前日の雨で道が滑りやすく、今日は長丁場の行程だという事もあり、何時もよりゆっくりと足を運んでいく。一気に高度を稼いでいる感じで、10分も歩くと、ダムの湖面が随分下の方に見える様になった。登山口から薬45分、少し平らな「倉見平」の標識のある場所に出て、此処で一本立てる。
倉見平から立岩のピーク迄は、急坂と平坦な場所が繰り返して現れる様になる。この辺りから、登山道脇にヤマツツジやイワカガミの花が現れ、花を追いながら登るうちに岩岳のピークへと辿り着いた。
岩岳から鎖場を越えて烏帽子岩へ
岩岳のピークからは。天気が良ければ烏帽子岩や蒜場山の姿が望める筈なのだが、今日は霧が濃く途中の烏帽子岩すら霧の中だ。歩き進んでいくと、タムシバ、タニウツギ、ウコンウツギ等の花が現れる様になり、樹林帯を抜け少し歩くと鎖場が現れる。右から左へ回り込む様な岩場だったが、足場はしっかりとしていて、慎重に足を運べば問題は無いだろう。岩場を越えた上が、烏帽子岩だった。
本コース最大の難所を越えて山伏峰へ
烏帽子岩から山頂方面を見ると、稜線の南側で濃い霧が湧き上がっている。相変わらず展望は無い。稜線上に設けられた登山道を登っていくと、今日一番の難所が現れた。登山道の右側が崩れた斜面になっていて、左側には背丈程の低木が密生している為に、歩く幅が殆どない。距離にして10mも無い距離だが、怖い場所だ。ストックをザックに仕舞い、低木の中に張られたロープの助けを借りて突入する。ロープが細く、ぐらついているのが怖い。慎重な足運びで、何とか通過することが出来たが、久しぶりに怖いと感じた道に出会った。 ガレた場所は3箇所あったが、最初のガレが一番狭いような気がした。
難所を抜けると、その御褒美か花畑が現れる。カタクリ、イワウチワ、ショウジョウバカマ等が、登山道脇に彩を添えていた。花畑を過ぎて少し登った処が山伏峰だ。
山伏峯から山頂へ
山伏峰から山頂へは、なだらかな稜線歩きとなる。残雪が残っている事も想定してチェーンアイゼンを持参したが、登山道で残雪の残っている処は無かった。歩き始めて役4時間、蒜場山の山頂に到着した。本来ならば飯豊の山並がパノラマの様に広がる筈なのだが、今日は生憎の霧。一瞬飯豊の山肌が覗いたが、直ぐにガスに包まれてしまった。
期待した展望が得られなかったのが残念だったが、変化に富んでいて歩き応えのある登山道、そして沢山の花々に出会えた蒜場山。好きな山がまた1山増えた。
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