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 東大雪にあって、台形の山容からすぐ山座同定が出来る山、それがウペペサンケ山です。北海道の高山に登るたびに気になっていた山で、特に隣のニペソツに登って近くから眺めてから、特にその思いが強くなりまし。何度か計画を立てるもなかなか実現が出来ず、2022年も当初7月に計画したものの、北海道の7月は梅雨が長引き、一旦キャンセルして再度計画したのが、今回の山旅です。
 全4日の日程で中二日の内天気の良い日に登るつもりでした、幸運にも2日目から天気にも恵まれ、久し振りに広々とした北海道の山を満喫する事が出来ました。


林道コーナー5:27→登山口5:35→旧登山口6:19~28→水場6:42~45→1399mピーク7:42~49→1595mピーク8:28~36→菅野温泉分岐8:52~55→糠平富士8:38~48→ウペペサンケ本峰10:31~58→糠平富士11:46~49→菅野温泉分岐12:27~33→1595mピーク12:49~57→1399mピーク13:25~33→水場14:17~24→旧登山口14:33→登山口15:03→林道コーナー15:11

登山口より奥の林道にを停めて歩き始める

 糠平野営場で幕営した翌日、東大雪のウペペサンケ山を訪ねました。登山口の場所は前日確認しています。糠平温泉を抜けた先で林道に入り、登山口を目指して車を進めていくと、登山口の随分手前から道幅の広い処に駐車している車が現れ始めました。駐車場と思われる数台のスペースの他に、車が停められそうな道幅の広い処を何箇所かチェックしていたのですが、皆既に一杯。結局登山口の先500m位先の角地に車を停める場所を漸くける事が出来ました。今年の北海道は7月から天気の悪い日が多く、漸く好天の日曜日という事で、沢山の登山者が来ている様でした。「これだけ人が入っていれば、熊も出ないだろう。」と少しホっとした気持ちで歩き始める事にしました。

国道から林道へ入る処に大きな標識が立っていました。

登山口への林道は幅も広く走り易い道です。

登山口先の角に車を停めて出発。

此処が登山口です。

糠平川に沿って進む登山道

三回の渡渉を経て旧登山口へ

 登山口の場所は、林道の曲り角に設置されたカーブミラーが目印です。トラープが張ってあって、一見進入禁止の様に見えますが、此処が現在の登山道の入口です。以前は約2.1キロ先の地点まで車で入れた様ですが、大雨で林道が崩れ、カーブミラーの処から旧登山口まで、糠平川沿いに登山道が設けられました。この登山道は歩きやすい道ですが3回渡渉があります。最初の渡渉は川幅も狭く、ツボ足で渡れます。2つ目の渡渉は糠平川本流で、川幅が10m以上あり、浅瀬を選んでツボ足で渡るか、少し下流部にある倒木の上を歩いて渡るかの何れかで、往路ではツボ足で、帰路では倒木の上を渡りました。3つ目の渡渉で再び糠平川を渡り返します。川幅は狭いのですが流れが速く、流れの中の小岩に足をかけながら渡るのですが、最後の一歩で左足を滑らせ足が川の中へ。結構浸水してしまい、靴と靴下を脱いで、靴下を絞る羽目になってしまいました。

第一渡渉

第二渡渉

平坦な道を快調に進む

第三渡渉

旧登山口

旧登山口から1399mピークへ

3つ目の渡渉で糠平川を渡り返し、少し登った処が旧登山口で、林道跡には「ウペペサンケ登山口」の標識が残っていました。此処で一本立てます。旧登山口から標高1399mピーク迄は、標高差約500mの急登。気を引き締めて登り始めます。今日のコースは長丁場なので、途中でバテない様にゆっくりとしてペースで一歩ずつ高度を上げます。歩き始めてすぐに現れる水場で顔を洗い、タオルを冷たくして頭に巻きます。先行する登山者を抜きながら、約2時間で坂を上りきりました。

登山道を登り始めます

沢沿いに進む登山道

最後の水場

高度を上げるに従い空が広くなります

1399mのピーク

1620mピークからウペペサンケを望む

 1399mのピークでは展望が開け、背後には遠く阿寒の山々を望めるようになりました。そして正面には1620mの二番目のピークが、三角形の形で聳えています。一旦50m程下り登り返す登山道は明るい樹林帯で、途中からは木々が無くなり、登山道はハイマツ帯の中を進む様になります。そして三角点の石杭のある1620mのピークに立つと、始めてウペペサンケの山体が一望出来る様になりました。
 ウペペサンケは台形の形が独特で、遠くからでも直ぐ山座同定が出来る山です。糠平富士、ウペペサンケ本峰、西峰の3つのピークがあり、3つのピークがほぼ同じ高さの為に、山頂部がお盆の様に平で台形に見えているのです。この山体が真近に迫ってきました。

1399mピークから1620mピークを望む

道はハイマツ帯の中を進みます

1620mのピークに到着

1620mピークよりウペペサンケ

ハイマツ帯の中を糠平富士へ

展望の良い稜線漫歩

 1620mから先の登山道は、これ迄の道とはうって変わって「なだらかな」登山道になります。低いハイマツ帯の中を進むのですから展望は抜群。広大な大雪の山景色を楽しみながらの稜線漫歩。北海道の山を歩いている事を実感できる道を、楽しく歩き進みます。途中で菅野温泉からの登山道と合流し、道はやがて小石の道となり糠平富士の頂へ。

糠平富士

菅野温泉への道との分岐

稜線を辿り糠平富士へ

糠平富士への坂後の登り

糠平富士の山頂

糠平富士

 糠平富士の山頂に立つと、今迄見えなかったニペソツ山等、北側の展望が一気に開けます。そして山頂には「ウペペサンケ」の標識もありました。ウペペサンケ山が3つの頂から構成されていて、糠平側の頂である糠平富士もウペペサンケ山だという事なのでしょう。一休みしてから、稜線を辿りウペペサンケ本峰へと向かいます。

歩いてきた稜線を振返る

糠平富士カラノニペソツ

ウペペサンケ本峰への稜線

稜線の登山道を進む

ウペペサンケ本峰が近づきます

ウペペサンケ本峰

 糠平富士からは、山頂への長い稜線が良く見えます。幅の狭い岩稜帯もあり、風が強い日には怖い道になりそうですが、今日は微風。展望を楽しみながらの稜線漫歩です。一旦コルを下り、岩尾根を登り詰めてウペペサンケ本峰の山頂に到着です。正面奥の西峰の先にはトムラウシ山から十勝岳への大雪主稜線。直ぐ近くに鋭いニペソツ山。右奥には石狩岳・音更山の山並。南側には十勝の平野の向こうに日高の山並み。ぐるり360度の大展望を楽しめる山頂です。
 稜線の先に西峰が見えましたが、長い帰路の事を考えて今日のゴールはこのウペペサンケ本峰とします。広大な北海道の山景色を目に焼き付けて、名残惜しい山頂を後にしました。

ウペペサンケ本峰の山頂到着

本峰より糠平富士を振返る

鋭いニペソツ、左奥はトムラウシ

山頂が賑やかになってきた

山頂から西峰へと続く稜線