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HOME > Next100山 > n100東北の山 > N100七時雨山

 七時雨山は奥羽山脈の北部に位置し、広々とした田代平高原に屹立する形の良い山である。天気が変わりやすい事から「七時雨」と名付けられたといわれているが、何かしらロマンを感じさせる山名から、一度登りたいと思っていた山だ。最初に近くを訪れたのは五月の連休だったが、天気が悪く強風で、残雪も沢山残っていた事もあり入山を諦めた。天候も安定してきた5月半ば、満を持して登る事にした。


七時雨田代平登山口8:40→牧場ゲート9:05→七時雨山(北峰)9:55→七時雨山(南峰)10:05~20→七時雨山(北峰)10:30→牧場ゲート11:10→七時雨田代平登山口11:25

大山桜の咲く高原を歩き始める。

 東京を深夜に出発して、東北道をひたすら北へ。安代インターを降りて、登山口となる田代平には9自前に着くことが出来た。登山口駐車場からは、田代平高原の牧草地の向こうに、形の良い七時雨山の全景が、隠れることなく望む事が出来る。漸く登る事が出くるという嬉しい気持ちを胸に、歩き始める事にした。
 登山道は、湿った牧草地の中を進んでいくが、途中で作業道と錯綜している処が有り注意が必要だ。作業道に入り込むと田代平を横切る小川に突き当たり、山への登路に辿り着くことが出来ない。ちょうど大山桜が咲き始めた時期にぶつかり、牧場の中の一本桜が見送ってくれた。

牧場ゲートを越えて、ブナ林の登山道へ

 湿地帯の牧草地を抜けると、牧柵ゲートが現れる。人が通る時だけ開閉する仕組みになっていた。ゲートを越えるといよいよ登山道らしくなる。明るいブナやミズナラの林の登って行くが、未だ葉が茂っておらず、木々の間から遠くの景色を見渡す事が出来た。向きを変えながら稜線を登っていく登山道は、傾斜も緩く、とても歩き易い道だった。尾根道は途中で90度右に折れ北峰へと登ってゆくが、飽きの来ない道で気分よく登る事が出来た。

360度の大展望が広がる山頂

 北峰の手前辺りから、登山道には残雪が現れる様になる。ただ登る人の多い山らしく、雪は踏み固められていて、深く足が埋まる事は無かった。北峰から笹原の間を一旦鞍部に下り、登り返した処が七時雨山の山頂だ。山頂からは姫神山、岩手山、そして青森へと続く山々を一望する事が出来た。標高1063mと決して高い山ではないが、青森と岩手の境にあって真近に視界を遮る高い山が無いことから、実に開放的な大展望を得られる七時雨山。今度は季節を変えて、登ってみたいものである。

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