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HOME > Next100山 > n100東北の山 > N100徳仙丈山

 宮城県の北部、気仙沼の近くにある徳仙丈山は、躑躅の花として有名な山だ。5月になると躑躅が色づき、特に本吉側から見ると山の上部が真っ赤に染まる様は、新緑の緑とコントラストをなして素晴らしい景色となる。その徳仙丈山を漸く訪ねることが出来た。


本吉登山口8:30→鞍部8:50→徳仙丈山8:55~9:05→鞍部9:10→→本吉登山口9:30

漸く徳仙丈山へ

 徳仙丈山は躑躅の山で有名で、登るなら躑躅の季節にとかねてから思っていた山だ。登山口から短い時間で登れることから、何時でもいけると後回しになっていた。2018年の5月後半も、元々は北海道のアポイ・ピセナイを目指していて、徳仙丈山に登る予定ではなかった。それが左膝の不調から、北海道の山旅を中止にして城廻にでも切り替えようと思っていたところ、徳仙丈の躑躅の記事を目にして、この位ならば歩けるかなと急遽計画した山旅だった。
 徳仙丈山への登山道は、北側の気仙沼からの道と、南側の旧本吉町側からの道と2つルートがある。北側の登山口には大型のバスも入れる駐車場もあり、アプローチ道路も走りやすい道なので、山道の運転に慣れてなければ北側の気仙沼側を選ぶのが無難だろう。南側の本吉登山口は、舗装されているとはいえ擦違いに注意を要する細い林道を走らなければならない。ただ稜線部の躑躅は山稜の南側に自生していて、この景色は南の本吉ルートから行かなければ見ることが出来ない。悩ましいところだが、訪ねたのが金曜日のウイークデーだった事から、車も少ないだろうと本吉側の登山口から登ることにした。

南側から見た山頂部

元吉登山口

躑躅の咲く道を歩き始める

花は散る間際だった

のんびりコースは緑のトンネルだった。

躑躅の斜面を歩き始める。

 本吉側の登山口には、洗面所の新しい建物が経っていて、駐車場も結構広いものが幾つも設けられていた。金曜日の朝という事もあり、まだ数台しか止まっていない。登山道は林道終点からスタートするが、いきなり躑躅の咲く谷筋を歩く道で始まった。歩きはじめてすぐ、登山道は「尾根道コース」と「のんびりコース」に別れる。この日は、行きに「のんびりコース」帰りに「尾根道コース」の周回コースを歩くことにする。
 「のんびりコース」は山の山の作業道になっている幅広い道で、南斜面を緩やかに登る道だ。足のリハビリにはもってこいの道だが、訪ねた日には躑躅の花は殆どが終わっており、緑のトンネルを歩く道が大半だった。それでも鞍部にち近づくにつれ花の残った木が多くなり、次第に躑躅の花の中を進むようになった。登山口から20分程で鞍部に到着。此処には仮設のトイレも設けられていて、休日にはさぞの賑わっているだろう事が想像出来た。

鞍部手前から躑躅が現れる

鞍部より山頂への登山道

徳仙丈山の山頂

山頂に建つ石碑

山頂より気仙沼方面の太平洋を望む

躑躅の道で展望の山頂へ。

 鞍部から山頂へは、少し急な道を一気の登りとなる。「雨上がりだったら滑りやすいだろうな」と感じる道だが、山頂までは僅かな距離だった。登山口付近の躑躅は散り際の木も多かったが、山頂付近はちょうど満開を少し過ぎた頃合いで、真っ赤な躑躅の中を登っていくのは壮観な感じがした。山頂部は広くはないが灌木に囲まれ展望は良く、振り返ると稜線から花に染まる南斜面が美しい。躑躅の赤、新緑の緑、その先に広がる太平洋の青、と見事なコントラストが目を楽しませてくれる。西側に大森山があるが、この山頂部も徳仙丈ほどではないにしても躑躅の赤で覆われていて、山頂部の躑躅はこの辺りの山の特徴なのかとも思った。
 帰路は鞍部まで戻り、尾根道コ-スを辿る事にする。稜線部から登山口までの下り坂が、泥の滑る道だったが、脇に迂回路が設けられていて此方を辿り登山口まで一気に下る。膝に不安があった事でゆっくりとした歩きではあったが、躑躅を堪能しながら楽しく歩けた1時間の山旅だった徳仙丈山である。

躑躅は主に稜線の南に生えていた

躑躅の道を下る。

鞍部から尾根道へ向かう

尾根道から登山口への下りには迂回路が

迂回路を下る。