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HOME > Next100山 > n100中京近畿の山 > N100笠捨山

 和歌山の白浜から紀伊山地へ入り、笠捨山を訪ねた。林道から「山彦補給路」という山小屋に荷揚げする道を登ったが、稜線の登山道まで一気の急登で息が上がる。稜線上にはは熊野奥駆道が通っているが、笠捨山はその奥駆道の終盤近く、熊野への道はここより先は下り道という事で、文字通り「笠を捨てる山」という意味から山名がついたらしい。登山道は、さすがに良く踏まれていた。山頂には石仏や社もあり、歴史を感じた笠捨山であった。


山彦荷揚登山口9:10→佐田辻9:35~50→笠捨山10:50~11:10→佐田辻12:00~15→山彦荷揚登山口12:35

熊野奥駆道

 和歌山の白浜からレンタカーで紀伊山地へと入り、笠捨山を訪ねた。笠捨山は、吉野から熊野大社に至る熊野奥駆道の南部に位置している山だ。紀伊半島には、古くから熊野大社へ向かう道が四方より設けられているが、中でも大峰山地の稜線上にある奥駆道は、修行の道として歩かれてきた道でもある。この奥駆道の中心を弥山・八経ヶ岳・釈迦ヶ岳、北の主峰を山上ヶ岳とするならば、南の主峰として位置づけられるのが笠捨山である。笠捨山を過ぎた奥駆道は、玉置神社を経て熊野大社へと下ってゆく事から、笠を捨てる山という意味もあり、この山名が付いたのであろう。山頂へ至るルートは幾つかあるが、宿泊地から登山口まで時間を要し歩き始めが遅くなることから、最短ルートで山頂を目指すことにした。

奥熊野の山並み

荷揚道の赤い鉄梯子

杉の斜面を登る

視界が開けてきた

九十九折の急登

最短ルートの荷揚道を登り佐田辻へ

 白浜から中辺路を経由して熊野へ、熊野からは北山賀沿いに北上し、山間部を走る国道425号線に入る。熊野の主稜線を潜る白谷トンネルの手前から林道に入り、奥駆道への補給路が設けられている佐田登山口まで車で入った。登山口には赤い鉄梯子が設けられているので、場所は直ぐわかった。稜線上を南北に走る奥駆道への補給路だけあって、道は良く整備されていて歩き易い。ただ九十九折りで一気に高度を上げる道で、息が上がる。汗をかいた体に、11月の冷たい空気が気持ち良い。紅葉を楽しみながら登る事30分弱で、稜線上の佐田辻に辿り着いた。

漸く道が平坦になる

秋景色の中を歩く

稜線に出た

無人小屋の立つ佐田辻

熊野奥駆道を歩く

佐田辻の無人小屋

 佐田辻には行仙宿山小屋が設けられていた。無人小屋ではあるが、結構立派な小屋で良く整備されていた。奥駆道を歩く人が、何時でも泊まれる様になっている様でもある。この日も朝は誰もいなかったが、帰路に立ち寄ると地元の山岳会の方が数人休んでいて、小屋の整理をしていた。

小ピークのを越えていく

明るい登山道

笠捨山が見えてきた

山頂への登り

晩秋の斜面を登る

山頂から秋の大峰山系南部を一望する

 佐田辻からの登山道は奥駆道を歩く事になる。良く踏まれた歩き易い道で、落葉樹が葉を落としている事もあって、明るい道が続く。道は緩やかなアップダウンを繰り返し、笠捨山へと向かう。所々に石が積まれていたりして、この道を何事かを念じながら歩く人の思いが詰っているようにも感じる道だ。佐田辻から約1時間で笠捨山に到着する。頂には祠が置かれ道祖神が祭られていて、手を合わせる。山頂からは紀伊半島南部の山の視界が一望出来て、目立って屹立した頂がある訳ではないが、延々と続く山並みに奥深さを感じた笠捨山であった。

山頂へのアプローチ

笠捨山の山頂

山頂からの展望

祭司の説明があった

山頂に置かれた祠