光城山は松本の北、安曇野の田園地帯の東側にある、標高912mのありふれた里山の一山である。ところがこの里山、4月の半ば桜の季節になると、登山道は人で埋め尽くされる。麓から山頂へ向かって伸びる登山道が、ずっと桜のトンネルになっているのだ。遠くから見ると、麓から山頂へ向かって、1本の桜の帯が延びている。next100山は、各地の代表的な山を中心に、300名山の次に登りたい山を選んで来ているのだが、中にはこういうう花見遊山で登る山があっても良いと思い、next100山のリストに加える事にした。
沢筋の駐車スペース9:18→登山口9:32→光城山10:14~19→登山口10:53→沢筋の駐車スペース11:06
駐車場が満車で、駐車場所を探す
この日は朝一番で伊那の桜を訪ねてから登山口へと向かった為、光城山の登山口に着いた時には登山口駐車場は満車になっていた。少し先の臨時駐車場も満車で、止む無く一本北側にある沢筋を登った処にある、林道脇の駐車スペースに車を停めて登山口へと向かうことにした。桜の時期、光城山は大人気の山となり、登山口の駐車場に車を停めるには朝一番に行く必要がありそうだ。
桜のトンネルを登る
桜並木の間に設けられた駐車場を抜け、登山道口へと向かったが、この辺りの桜は花よりも赤色の新葉の方が多い。しかし登山道へ入ると、登山道近くに植えられた山桜の花吹雪の中を登る事になった。道は良く整備されていて歩き易い。登るにつれて桜の花が多くなり、登山口から10分も歩くと一面桜の木々の間から、安曇野の田園が見下ろせる様になる。やがて登山道は台地状の平らな場所に出るが、ここも一面満開の桜。青空をバックに桜が映え、自然と笑みがこぼれてくるような、そんな夢の様な場所を進む様になった。
山頂からの大展望
登山口から桜の下を歩いて約30分、光城山の山頂に到着。山頂一帯も桜が沢山植えられて、桜の下では沢山の登山者が御弁当を広げていた。桜の木々の間からは安曇野の田畑が見下ろせる、気持ちの良い場所だった。
戦国時代に光氏(ひかるし)が山城を築いていた事から、光城山と名付けられたこの山に、大正時代2000本の吉野桜が植えられた。春になると麓から桜の花が咲き上がる光景は、地元では「昇り竜」とも呼ばれているという。桜を愛でながら安曇野と北アルプスを望む事が出来る光城山。春になると訪れたくなる山である。
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