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HOME > Next100山 > n100長野の山 > N100赤石山

 志賀高原の南北の要を横手山と岩菅山とするならば、西の要は笠ヶ岳、そして東の要は赤石山になる。赤石山以外は200名山と300名山にも選ばれていて登る人も多いが、赤石山は志賀高原から白砂山に至る中央分水嶺の一ピークといった感じの頂で、地味な目立たない山だ。そんな赤石山ではあるが、山頂へ向かう登山道の途中には、志賀高原らしい高層湿原が広がる四十八池や、真青な水をたたえ大沼池があり、変化にとんだ山歩きが楽しめる。また火山礫の急斜面を登り辿り着く山頂からの眺めは、眼下の大沼池がアクセントとなり実に素晴らしい。8月後半の好天を狙って、志賀高原の東の要、赤石山を訪ねた。


覗川登山口6:45→渋池7:10→四十八池7:40~50→稜線分岐8:05→大沼池分岐9:00~10→赤石山9:25~35→大沼池分岐9:50→大沼池10:20~40→四十八池11:25~30→渋池12:05→覗川登山口12:20

前山ゲレンデより登り始める

 東京を2時前に出発し一路長野へ、覗川登山口には6時30分頃に到着した。登山口の傍らからは、渋池や四十八池に向かう人の為に夏山リフトも架かっているが、リフトの運行は8時からで、前山スキー場のゲレンデ斜面を登っていく事にした。斜面を少し歩いてから振り返ると、志賀の高原風景が広がり、背後には笠ヶ岳の姿が立派に聳えている。高原らしい風景だ。登山口からリフト降り場までは、歩いて20分程度で到着する事が出来た。

覗川登山口

振返ると笠ヶ岳が屹立していた

夏山リフト降り場付近の笹原

渋池到着

薄っすらと霧がかかっていた

遊歩道を辿って四十八池へ

 リフト降り場の周辺は一面の笹原で、此処からは平坦な遊歩道が始まった。砂利が敷かれていて、登山靴でなくても歩ける様になっている遊歩道を歩くこと5分で渋池に到着。水面の上に薄っすらと霧がかかっているのが、如何にも高原の池らしい。さらに15分ほど歩くと、志賀山経由で四十八池へ行く道との分岐点にさしかかる。2011年の山旅やカタクリ山行では、ここを左に道を取り志賀山経由で四十八池に降りたが、今日は真直ぐ四十八池へと向かう。
 分岐点から遊歩道を歩くこと約20分で四十八池に到着、一休みする事にした。前回訪ねたのは7月で池塘にはワタスゲが咲いていたが、今回は8月も後半に入り、ワタスゲは既に終わっていた。池塘に映る志賀山の風景は、実に高原らしい風景で気持ちの良い場所だった。

歩き易い遊歩道を進む

志賀山への分岐

四十八池

稜線への登り

稜線との出合い

中央分水嶺を辿り赤石山を目指す

 四十八池からは階段状の坂を登って、忠右衛門新道が通る稜線へと上がる。この稜線は中央分水嶺にもなっていて、赤石やまを経由して白砂山へと伸びている道だ。道の両側は背の高い笹に覆われているが、狩払いがしっかりされていて歩き易い道だった。ただこの縦走路、地図上では平坦な稜線上の道に見えたが、途中からは結構アップダウンがあり、それなりに時間のかかる道でもあった。

刈払のされた登山道

赤石山と左奥に岩菅山

赤石山が近づいてきた

山頂手前の岩稜

ガレた斜面を登る

見晴らしの良い山頂の大岩に上がる

 縦走路を歩くこと約1時間で、大沼池から登ってくる道と合流。ベンチが置かれていたので一休みする。今日は8月ながらカラツとした気持ちの良い一日で、余り汗をかかないせいか、飲む水の量も少ない。この合流点から山頂までは約15分の行程で、シラビソの林の中を進む坂道で始まる。暫く行くと視界が開け、山頂直下は赤茶けたガレ場の急斜面になっていた。ガレ場を注意深く登ると、最高点の大岩の下に出る。赤石山の山頂標識は、大岩の少し先の縦走路に立っていたが、山の最高点は緑色をした巨岩の上である。

最後の急登

山頂の大岩が見えてきた

山頂の大岩

赤石山山頂標識

山頂の大岩に登る

山頂よりの大展望

 巨岩の上部は平らになっていて、展望がすこぶる良かった。縦走路の先には、志賀高原の名手である岩菅山が堂々と屹立している。眼下には真っ青な大沼池。目を上げると、雲海に北アルプスの峰々。左手には笠ヶ岳からなだらかな横手山と、志賀高原の峰々を一望する事が出来る、気持ちの良い赤石山の山頂であった。

左奥は横手山

大沼池と志賀山

志賀高原の盟主・岩菅山

帰路は大沼池へ降りる

大沼池

志賀高原

 下山路は稜線の分岐から大沼池へと下り、静かな湖畔で昼食を採ってから四十八池へと登り返し、此処登山口へと戻った。今回は立ち寄らなかったが、渋池の先にある分岐を曲り、志賀山に登ってからと四十八池へと向かうルートもある。2008年と2009年に訪ねた時には、このルートを歩いた。今回のルートの他にも、横手山へと向かうルートや、寺子屋峰から岩菅へと向かうルート、野反湖へ向かうルートなど様々なバリエーションがある。今度は季節を変えて、違う道を歩いてみたいと思った志賀高原である。 

渋池、08年7月

志賀山 08年7月

四十八池 08年7月

ワタスゲ 08年7月

池塘に姿を映す志賀山 08年7月