住所　岐阜県関市板取4838番地　　tel:0581-57-2532

古民家の落ち着いた宿で、とろっとした湯を堪能する

　岐阜市から北へ走る事1時間、板取川沿いにある一軒宿が神明温泉すぎ嶋である。岐阜市内での法事の前日、岐阜近くの静かな温泉宿を探している中で見つけた宿である。宿は割烹旅館のスタイルをとっていて、昼時等は食事目当てで訪問する人も多い様だ。泊った日は土曜の2時半頃に着いたが、何組もが食事に訪れていた。
　駐車場から囲炉裏のある門を潜り、木立の木漏れ日がさす庭を歩いて玄関へ。建物は、古民家を移築再建したもので、とても落ち着いた佇まいだった。温泉は男女別の内湯と露天風呂が一つずつと、別棟の貸切り湯が2つというシンプルな構成だ。源泉の温度が低いため加熱しているが、内湯には加温後の湯舟の脇に、小さな源泉の湯舟が設けられていて、寒暖交互に何回か入っていると、体の芯から温まる。
　貸切湯は母屋の裏からいったん表に出て、簀子のアプローチを50m程歩いた先にあった。「明神山」と「高賀山」という二棟の脱衣所があり、奥に小さな湯舟が設けられていた。一回50分だが、宿に早く着いたため明神は初日の15時から、高賀山と6時からと、どちらも一番風呂になった。お湯は弱アルカリで「とろっと」した感じのする気持ちの良いお湯だ。湯につかり、竹林を渡る風の音や板取川のせせらぎの音を聞きながらの入浴は、時の経つのを忘れさせてくれる。

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鮎の解禁日に囲炉裏料理を頂く

　食事は割烹旅館だけあって、とても美味しく頂ける。囲炉裏の個室に通されたが、炭火でじっくり焼いた鮎と山菜、飛騨牛と野菜の炭火焼、岩魚の刺身・鮎の刺身と出てくる。鮎を使った料理が多かったが、泊った6月2日は鮎の解禁日、季節を感じる献立だった。朝食も同じ囲炉裏端で供されたが、山菜の棒葉焼など山里らしい料理で、御飯を何杯も御代わりしてしまった。
　東京からは少々遠い宿だが、岐阜を訪ねる際には再訪したい宿が見つかった。

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