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岩井屋

 頭に手ぬぐいを乗せて、柄杓で頭から湯をかむる「ゆかむり」の習慣が残る温泉、それが1200年前から続く山陰最古の温泉といわれる岩井温泉である。中でも「岩井屋」は、江戸時代末期から続く岩井温泉の中心にある宿で、足元湧出の湯がある湯宿でもある。直立しても胸まで浸かる深い湯舟の底に敷かれた松板の真下から、ポコポコと湧出ている湯の「長寿の湯」。何とも言えない贅沢なお湯だ。

宿泊 2016年3月、2017年3月、2018年3月、2019年3月

泉質
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
湯量等
100ℓ/分、47.6度、自家源泉、源泉かけ流し、
浴槽
内湯 3
露天 1

住所:鳥取県岩美郡岩美町岩井544   tel:0857-72-1525

蟹の季節に訪ねたくなる温泉

 岩井屋を始めて訪ねたのは2016年の3月、まだ風の冷たい季節の頃だ。岩井屋では3月半ばまで、近くの港で上がる蟹づくしの料理が楽しめる。温泉もさることながら蟹も、岩井屋を訪ねた目的の一つであった。宿に着くと「民藝」文化の香りが漂うロビーで受付けを済ませ部屋へ。部屋はオーソドックスな間取りだが、全体にゆったりとしている。温泉は、足元湧出の「長寿の湯」と、脇に小庭を配した落ち着いた雰囲気の「祝いの湯」が男女別の交代制になっていて、昼の早い時間帯は「祝いの湯」が男湯になっていた。
 岩井温泉の御湯の中で特筆すべきなのが、足元湧出の「長寿の湯」だ。脱衣所から1m1位下がった処が浴室の床で、天井が高くステンドグラス風の明かりがモダンな空間を彩っている。湯舟は深く、中心部に立つと胸まで湯に浸かる。浴槽の底は石が敷かれているが、湯舟の中心部分の3畳ぐらいだけは松板が敷かれていて、この下から御湯がポコポコと湧き出ているのだ。フレッシュな御湯を存分に楽しめる湯宿、それが岩井屋なのであ。
 山陰の冬の季節の楽しみは、何と言っても蟹料理だ。地元網代港で水揚げされた松葉蟹は、とにかく新鮮だ。茹でガニ、かに鍋、焼きガニ、カニ刺と、かに料理が続く。岩井屋に泊まる時には、何時も前菜は少ししか手を付けない。前菜も美味しのであるが、これを全部頂くと肝心の蟹が全部食べれなくなるからだ。締めは蟹の甲羅に蟹味噌を入れ、出汁を少し加えて温め御飯にかける。至福の一時だ。食べきれなかった茹でガニは皿に盛って部屋に届けてくれる。ラップしているとは言え、暖房の効いた部屋の机の上に置いたままにした茹でガニの残り。何と翌朝になっても、いやなカニ臭が出ることなく、美味しく頂くことが出来た。新鮮な蟹のなせる業なのであろう。毎年、蟹の季節の訪問か癖になりそうな岩井屋であった。

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足元湧出の長寿の湯

長寿の湯と繋がっている半露天風呂「背戸の湯」

祝いの湯

貸切風呂「よいまち草」