永井旅館
白山登山の基地となっている白山市の市ノ瀬。ビジターセンターと広場を挟んで建っているのが、白山温泉永井旅館である。広場に面して建つ木造二階建ての建物は、風格を感じさせる。白山などへ登る登山者のベースとしての役割を担ってもいる宿で、素朴な山河の宿での湯浴みを楽しむ事が出来る。木製の湯殿は違う温度の2つの浴槽があり、交互浴を楽しむ事が出来るのが嬉しい。
宿泊 2019年6月、
泉質
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ナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉
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湯量等
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24ℓ/分、47度、自家源泉、源泉かけ流し、給湯口源泉・浴槽加温濾過循環
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浴槽
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内湯 2
露天 0
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住所 石川県白山市白峰ノ38番地 tel:076-259-2339
素朴な山のいで湯
市ノ瀬の広場に面した開放的な玄関を入ると、右手が食堂にもなる畳敷の広い部屋があり、客室は階段を上がった2階にある。本館の客室は障子で区切られた昔ながらの造りで、隣が気になるのが嫌であれば、個室客室のある渡り廊下を渡った先にある新館を選ぶとよいだろう。温泉は男女別の内湯のみだが、木張りの浴槽が2つ設けられていて、片方には源泉がそのまま注がれていて、もう一つは加温した御湯が注がれていた。源泉が注がれている湯口からは、湯の成分が流れにひって「つらら」の様に固まっていて、湯の成分が濃いことを物語っている。少し温めの源泉と加温した温泉の交互浴が出来る。
食事は素朴な山河料理で豪華さはないが、岩魚や虹鱒をメインにして、春は山菜料理、秋は茸料理が楽しめる。食事の時間に全て配膳されていたが、岩魚の塩焼や山菜の天婦羅は何れも調理したてで、美味しく頂く事が出来た。また山の宿だけあって朝食の時間は早く、5時30分から対応してくれる。そして永井旅館の白眉は昼食用の御握り。握飯2個と沢庵の質素なものだが、「梅びしお」を混ぜた梅の握飯が、たっぷりとした海苔で包まれていた。おかずがなくても美味しく頂く事が出来る。今迄の山旅で頂いた握飯の中で、一番美味しい握飯であった。
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