ロンドンから電車で南へ1時間30分の街イーストボーンから、バスで約20分程の場所に、セブンシスターズという景勝地がある。英仏海峡に面した海岸線で丘陵地帯が切れ落ちている場所では、ホワイトクリフと呼ばれる石灰岩の一種「チョーク」の白い壁が見られる場所が多いが、特にその姿が美しい場所としてセブンシスターズは観光地にもなっている。
イーストボーン駅前のバス停留所Jから、12番系統のバスでエクスチュートへ行き、ここからカックミア川に沿って海岸線を目指す事になる。バス停のあるエクスチュートには観光案内所があり、周辺の地図を入手できる。コラムでも紹介しているOrdnanceSurveyの1/25000ExploerMapを購入すれば万全だが、セブンシスターズ周辺を歩くだけならば、バス会社が配布している無料のウオーキングマップSouthDowns BusWalksのwalks10・11・12が便利だ。観光案内所の裏口近くに、沢山積んであった。御手洗いは観光案内所の裏手にある。(ウオーキングルートの途中に御手洗いは無い)
カックミア川東岸 (セブンシスターズ・クリフ下)
セブンシスターズの崖へ行くには、バス停脇から海岸線に伸びるウオーキングルートを歩く事になる。途中までは舗装された遊歩道か、一旦丘の登るSouthDownsWayのフットパスを歩くことになるが、海岸線までの中間点で二つの道は合流する。キッシングゲートを抜けるとフットパスは再び丘の上へ登って行くが、セブンシスターズの海岸線を目指すのであれば、牧草地脇の遊歩道を進むと良い。遊歩道の脇は牧草地になっていて、皆ここを歩いていた。バス停から約30分でセブンシスターズの直下へ到着する。
セブンシスターズの上へ登るSouthDownsWayのフットパスは、海岸線沿いにイーストボーンの街まで続いていて、セブンシスターズと並ぶクリフの景勝地「ビーチヘッド」までは約2時間半、そこからイーストボーンの街までは約1時間の行程だ。今回は時間の制約で歩く事が出来なかったが、機会があれば海岸線を楽しみながらのルートを是非歩いてみたいものだ。
カックミア川西岸 (セブンシスターズが見渡せる場所)
セブンシスターズとは七つのクリフの事であるが、クリフ全体を見渡すには、カックミア川西岸の丘の上が良い。バス停からニューヘブン方向へ車道に沿ってた遊歩道を歩き、カックミア川を小さな橋で渡ったところからフットパスが始まる。キッシングゲートを越えると、左手にはカックミア川河口の湿地帯が広がり、対岸の丘陵地帯まで良く見える。右手は緩やかな丘状の牧草地が続き、羊が草を食んでいた。開放的で気持ちの良いフットパスが続いていて、歩く事が楽しくなってくる道だ。川の対岸は観光客が多いが、こちら側の道はウオーキングを楽しむ地元の人が殆どで、すれ違ったり追い越したりする人と挨拶を交わすのは、日本の登山道での挨拶と同じ。何か風景は外国なのだが、感覚的には国内の登山道を歩いている感じだ。
バス停から約30分で河口に到着、ここからは緩やかな坂道でクリフの上へと登っていく。河口から10分弱で、HopeGapと呼ばれる眺めの良い場所に到着した。クリフへの上り坂には、一定の間隔で木のベンチが置かれているので、気に入った場所まで登りセブンシスターズの全景を楽しむと良いのではないかと思う。