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6月14日 第4日目  ロンドン・ユーストン駅 ⇒ ウインダミア・グラスミア・ライダルマウント ⇒ ロンドン・ユーストン駅

 今日の列車の始発駅はユーストン駅。バーミンガム、グラスゴー方面の始発駅だ。ホテルから徒歩で約20分で駅に到着。 朝から開いているから開いているクワッサン屋で、朝食を購入して電車の案内を待つ。グラスゴーへの路線は、西海岸を走る主要幹線で1時間毎に高速列車が走っている。5時39分発の電車は、定刻通り静かにユーストン駅を発車した。昨日から使用開始したブリットレイルパスの御蔭で、今日もゆったりとした1等車だ。この路線では、予約席は座席上の小さな電光掲示板に表示がされていた。 No Reserve、若しくはAvailableの表示がある席が、予約の入っていない座席だ。シートは2列と1列で、向かい合った座席設定が多かった。 この路線もビジネスマンが多く、ラップトップパソコンで仕事をしている人が多かった。座席と座席の間には広いテーブルがあり、座席毎にティーカップが置かれている。 きっと今日も御茶のサービスがあるのだろう。

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 走り出して暫くすると、御茶のサービスが始まった。 そして朝食のオーダーを聞きに来るではないか。朝食がサービスされると言う。勿論Yes Pleaseで、どんなものが出てくるかと思ったら、スモークサーモン、スクランブルエッグ、ベイクドポテトに、温められたパンが出てきた。味も良い。ロンドン・エディンバラ線でも朝食が頼めるが、此方は有料だった。
 電車は定刻どおり8:43にオキシフォンに到着。 ここで湖水地方へ向かう電車に乗り換え、ウインダミアには9:33に到着した。

 ウインダミアは湖水地方への玄関口の駅で、駅前には立派な観光案内所がある。此処でトレッキングマップを購入し、駅前のバス停留所に並ぶ。 グラスミア方面への路線バスは525番で1時間に1本程度なのだが、599番を付けた二階がオープン座席になっているバスが直ぐやってきた。運転手に聞くと、夏の観光シーズンに増発される臨時ダイヤの路線バスだと言う。ケンダル、グラスミア間を20分に1本の割合で走っていた。 このバイスに乗って、予定より早い時間に今日の出発地アンブルサイドに到着した。

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 フットパスは、アンブルサイドの街外れから始まっていた。 小さな石橋を渡り、其処からは花の多い奇麗な庭が次々現れる小道を進む。散歩を楽しんでいる人が沢山いて、皆楽しそうに歩いている。緑が眩しい。イギリスでは歩く事が楽しみになっていて、フットパスが全国に張り巡らされている国だである事が、素直に理解出来る。すれ違う人、追い抜く人と自然に挨拶を交わしていると、自分も此処の風景に溶け込んでいるんだなと感じる。何だか嬉しくなってきた。

 歩き始めて30分程度でライダルを通過。登山道の様な処を抜けると、目の前にライダル湖が現れた。湖面に対岸の山が見事に映っている。ライダル~グラスミアのフットパスは、湖面の近くを歩きたいならば、南岸に沿ったフットパスを歩くと良い。眺めが良くて山の中腹を辿るルートが良ければ、北側のコフィンパスを使うと良いだろう。南周りだと2時間程度、北側のコフィンパスならば1時間30分程度見れば良いと思う。

 グラスミアは小さな街だが、観光客が多く、カフェテラスやレストランも多い集落だ。街外れには大型バスの駐車場もあり、ここでトイレをお借りした。グラスミアの街外れには、ワーズワースが暮したダウコテージがある。よく手入されたコテージと庭を見学してから、タウンエンドの小集落(写真)を抜け、コフィンパスへと向かった。タウンエンドの集落は何軒もない小さな集落だが、この地方独特のスレートを積み上げた家が良く残っていた。

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 コフィンパスは、グラスミアのダウコテージからライダルマウントを結ぶフットパスで、通称「ワーズワースの小道」と呼ばれているクラッシックルートだ。距離は2.5キロ位いで、景色を楽しみながらゆっくり歩いても1時間30分程度。「湖水地方を手軽に歩いてみたい」と思う人には、お薦めのルートだ。 この道は昔、棺桶を運ぶルートだったので「コフィン(棺桶)パス」と呼ばれているが、結構起伏の多い道で、このルートで棺桶を運ぶのは大変な仕事であった事だろう。ルートの途中には所処にベンチが置かれていて、休むのに丁度良い。足場も比較的しっかりしているが、何しろ雨の多い湖水地方だ。濡れるとけっこう滑りそう。もし此処を歩くのなら、トレッキングシューズは必要だろう。
 ライダルマウントのバス停に着くと、写真を撮る前にバスが来た。お陰で予定より随分早く、ウインダミアまで戻る事が出来た。

 ウインダミア駅で時間を確かめると、まだ1時間程度の余裕がある。駅前の食品スーパーbootで冷たいビールを買って、オレストヘッドに登る事にした。駅から頂上迄は徒歩約20分。オレストヘッドに到着する。丘の頂上は今日一番のビューポイント。緑に囲まれたウインダミア湖が眩しい。ふと「埴生の宿」のメロディーが浮かんで来た。
  Home Home Sweet sweet home...  何故か涙が浮かんで来る。景色と旅情に素直に感動。

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 オレストヘッドの景色を堪能し、後ろ髪を引かれる想いで丘を後にする。 ウインダミアからオキシフォンに戻ると、ロンドンへの接続列車が30分遅れ。イギリスでは列車が遅れると予約席が解除になる。車内のあちこちで、席の調整がされていた。

 帰路の長距離列車の1等車では、ディナーとワインが無料でサービスされた。エディンバラ線ではアルコールは有料。グラスゴー線のサービスは素晴らしい。向かいの席のビジネスマンが、グラタン風のディナーに、殆ど手をつけてない。
「あまり良くありませんでした?」と聞くと、
「今ひとつだね。君の選択したメニューの方が良い選択だよ」と答えて来る。
実は自分の選択したチキンサンドイッチも、パサパサして全然美味しくない。
英国の夕食は問題が多いねと、二人で大笑いになった。
今朝列車で食べた朝食が素晴らしかっただけに、朝と夕方の差に驚きを感じた車内食だった。

6月15日 第5日目   ロンドン・パディンドン駅 ⇒ モートン・イマーシュ・チッピングカムデン・ブロードウエイ ⇒ ロンドン・パディンドン駅

今日も朝が早く、タクシーでパディンドン駅へ向かう。(12£) 6時48分発の電車に乗る予定だったが、朝早く目が覚めたお陰で、1本早い5時48分発の電車に乗る事が出来た。この電車、編成が短かったせいか、プラットフォームの先の方に停まっていた。同じプラットフォームの手前には、別の電車が止まっていて少し戸惑ったが、発車前に乗る事が出来た。早朝の近郊電車は7時まで車内放送が無く、停車駅の案内放送は、オックスフォード駅からだった。モートンイマーシュ駅には7時32分に到着する。

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 モートンイマーイュは、コッツウオールズ北部の玄関口になっている鉄道駅だ。ここから沢山の路線バスが出ている。今日歩くコッツウオルズウエイの出発点、チッピングカムデンも、ここからストラッドフォードエイボンへ行くバスの途中にある。ここでひとつ注意点。バスの停留所は街のメインストリート沿いで、駅からは徒歩約10分かかる。充分な乗り換え時間が必要だ。バスの時間は9:30で大夫時間があったので、少し街の周辺を散策した。街の中心近くにはコンビニタイプのテスコが、メインストリートを北に少し行った処に、大型の食品スーパーがあった。此処で今日の携帯食を購入する。

 モートンインマーシュからバスに乗る事約30分で、チッピングカムデンの街に到着。先ずは観光案内所に立ち寄り、フットパスが書かれているトレッキングマップを入手。 街を歩いていると、出窓の中に美味しそうな御菓子が置いてある店を発見。ティータイム様のフルーツケーキを手に入れた。中はティーハウスになっていて、何人かの御客さんが、御茶を楽しんでいた。
 メインストリートを教会の処で曲がり、街外れから始まるフットパスを歩き始める。この道はコッツウオルズウエイと呼ばれている。イギリスのフットパスを代表するル-トだ。フットパスの道標は、普通は黄色の矢印で示される事が多いが、このコッツウオルズウエイは、矢印に加えてドングリの印が道標に刻印されていた。

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 歩き始めて約30分で、今日の最初の目的地ドーバーズヒル(写真)に到着する。眼下に草を食んでいる羊、遠くには緑に囲まれたコッツウオルズの村々。 眺めの良い丘で、少し早いけれどティータイムにする。朝、ホテルで作ったミルクテイーを水筒に入れてきた。早速さっき買ったフルーツケーキを出して、熱々のミルクティーと一緒に頂く。ほうを撫でる風が心地よく、何時までも佇んでいたい場所だった。

 ドーバーズヒルから次の目的地ブロードウエイタワーを目指して歩き始める。北海道の美瑛に少し似た風景の中、フットパスを進んでいく。と、フットパスの向こうから乗馬を楽しむ人が遣って来た。流石はイギリスだ。フットパスの中には、馬での通過が認められているルートも結構沢山ある。矢印の色がブルーで示されていれば馬okで、コッツウオルズウエイにも、所処そんな区間がある様だった。

 道はやがて麦畑の中を進むようになった。ここまでのルートは緩やかに蛇行している処ろが多かったが、この辺りは一直線の道だ。トレッキング最中にすれ違った人に挨拶しながら、「まるでローマンロードの様な道ですね。」と言うと、「君もそう思うだろ。これはローマ人の道だよ。」と同意してくれた。
 イギリス人の作る道は、大抵が緩やかに蛇行している。これに対して古代ローマ人の作った道は、とにかく真直ぐな道が多いそうだ。「すべての道はローマに通じる」という言葉もあるが、軍用道路が目的だったから、最短距離を真直ぐ結ぶ道が多かったのだろう。この道はそんな古いものではないだろうが、とにかく真直ぐな道が暫く続いた。

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 ドーバーズヒルから約2時間で、今日の二番目の目的地ブロードウエイ塔に到着。塔は放牧地の中にある、眺めの良い高台に建っていた。ここは裏側から近くまで自動車道路も通じていて、車で来た観光客もいる。塔には管理人がいて、1階に小さな土産物ショップも設置されていた。塔の上に上がると、北部コッツウオルズを一望できる素晴らしい眺めが待っていた。イギリス一美しい村々と呼ばれているコッツウオルズ地方であるが、蜂蜜色をしたブロックを積んだ小さな家が集まる集落と、羊のを放牧地、畑、そして緑。それらが絶妙なバランスで配置されいてる景色は、確かに見飽きない。

 今日の当初の計画ではブロードウエイ塔から南へ下り、スノーヒル、スタントンの街を経由し、ブロードウエイに戻るつもりだった。ただ今日の前半戦は思ったより時間がかかっている事と、急いで点々と街を回るより、「のんびり風景を楽しみながら歩きたい」、という気持ちが強くなった。それに冷たいビールも飲みたい。(この誘惑の方が強い)予定を変更し、ブロードウエイ塔からブードウエイの街に直接下る事にした。

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 ブロードウエイの街は、結構賑やかな街で観光客も沢山来ている。通りにはアイスクリーム屋さんも店を出していて(写真)、ストロベリーを購入。美味しいアイスを食べながら街を一巡りする。
 街を歩いていると、メインストリートから教会に曲がる角の処で、御店の前庭にテラス席を置いた、気分の良さそうな店を見つけた。(写真)後でガイドを見て判ったが、この御店はチューダー調の建築様式で建てられた、3つのコテージが合体した、その名もブロードウエイホテルと言うホテルだった。入口左手にあるパブは趣きたっぷりだったが、今日は外のテラス席がいい。ビールとローストチキンのグリル、スモークサーモンを注文した。表のテラス席は通りに面した、眺めの良い特等席だ。

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  ビールを飲みながら、地図を広げ、今日歩いてきた道を振り返る。料理は出来あがるとテーブルまで運んでくれた。チキンもサーモンも美味しい。イギリス料理は今一つというのが定説だが、朝食とちょっとしたパブ料理には、見るべきものがあるのではないかと思う。街ゆく人を眺めながら、ゆったりとした時間が流れていった。
 夕方、ブロードウエイ17:37発のバスでモートンイマーシュへ。18:00着。駅への乗換えを急ぎ、モートンイマーシュ18:12発の電車でロンドンへ戻る。パディンドンに着いたのは20:00だった。