2014年の桜旅は、三浦半島大楠山の寒桜に始まりました。そしてこの年の目玉は岡山の醍醐桜です。2012年・13年と満足な桜旅が出来なかった事もあって、2014年は未だ寒い冬の時期から桜旅の計画を考え始めました。そして最初に訪ねる桜として選んだのが醍醐桜。見通しの良い丘の上に立つ一本桜の巨木で、以前から訪ねたいと思っていた桜です。その後は、長野市、高山村、須坂市と、長野県北部の一本桜を訪ねました。
(写真は、岡山の醍醐桜)
2014年3月16日 大楠山(三浦半島)
2014年の桜旅の始まりは三浦半島の大楠山。カタクリ山行の下見で出かけたのですが、思いもかけず、この年採取の桜に出会えました。相模湾に面した前田橋からに登る事約1時間、山頂の手前の開けた斜面が、桜の木で覆われた斜面になっていました。早咲きの桜は、山桜の仲間の様で、桜の花と淡いオレンジ色をした若葉の芽と混じり、綺麗なグラデーションになっていまた。山頂付近には菜の花畑もあり、春の到来を肌で感じる山旅となりました。
2014年4月5日 吉野の桜(奈良)、 丸山公園の桜(京都)
4月初旬、奈良の吉野山を訪ねました。近鉄で吉野の駅まで入り、ここからは徒歩で登り始めます。まだ時期が早かったせいか、駅から少し上がったあたりが見頃で、中千本以降は未だ蕾でした。今度はもう少し遅い時期に来てみたいものです。
吉野の山を下り京都に出て、新幹線の時間までの時間で丸山公園を訪ねる事にします。奈良吉野の桜には少し早かった様ですが、京都市内は今が見頃。丸山公園のシンボルにもなっている祇園枝垂桜も、満開になっていました。
2014年4月10日 醍醐桜(岡山)
前日の夜に飛行機で岡山へ入り、朝一番で向かったのが岡山県真庭市の醍醐桜。海抜500mにある吉念寺集落の、見晴らしの良い高台に聳える一本桜です。樹齢約1000年のアズマヒガンで、遠くからも良く見ます。後醍醐天皇が隠岐島から戻る時に立ち寄った事から、醍醐桜の名が付いたのだと言われ、饅頭の様にこんもりとした枝ぶりで、丘の下から見上げると空を覆わんばかりでした。
2014年4月10日 岡山の桜
醍醐桜の周辺にも、沢山の名のついた桜があるという事で、その幾つかを回る事にします。どれもそれなりに立派な桜なのですが、醍醐桜を観た後では何か小さく可愛らしく感じられてしまい、改めて醍醐桜の立派さを実感した次第でした。
2014年4月26日 素桜神社の神代桜、高山のエドヒガン、水中ノ枝垂桜 (北信)
4月の後半、長野の桜を訪ねる事にしました。先ず向かったのが長野素桜神社の神代桜。神代桜と言うと、山梨県の山高神代桜が有名ですが、素桜神社の神代桜も樹齢1200年の見事な桜です。スサノオノミコトが差した杖が大きくなったとの言い伝えもある桜は、見晴らしの良いと斜面に、遠くアルプスの白峰をバックに立っているのが印象的でした。
次に向かったのが高山村の一本桜。中でも広々とした畑の真ん中に立つ樹齢500年の「黒部のエドヒガン」、水中集落の開けた斜面に立つ樹齢250年の「水中の枝垂桜」が見事でした。
2014年4月26日 須坂・弁天さんの枝垂桜、大日向観音の枝垂桜
高山村の南西に位置する須坂市もまた、何本もの一本桜がある場所です。弁天さんの枝垂桜は、須坂市豊岡地区の最も奥、街を見下ろす高台にあります。辺りは公園として整備されていて、山里をバックに良く桜の花が良く映えていました。
今回の北信桜旅の最後に訪ねたのが、大日向観音堂の枝垂桜。白味がかった花が特徴で、二本の木が寄り添うように立っていたのが印象的でした。