このサイトについての説明を入力します。

HOME > 山の旅 > 山の旅2020①7月迄


8月以降の山旅へ    

2020年8月~の山旅

 8月以降も、8月1日の奥秩父の小川山に始まり沢山の山を訪ねています。小川山のほか、恐山・大尽山、越中駒ヶ岳など、以前から登りたいと思っていた頂にも訪ねる事が出来ました。

写真:僧ヶ岳より越中駒ヶ岳。


深山(宮城)    

2020年7月23日

深山少年の森駐車場10:55→1.8km標識11:00→山寺分岐11:10→山頂迄700m地点11:25~35→駒返し11:40→鳥越峠11:45→深山11:50~12:05→駒返し12:15→山寺分岐12:30→1.8 km標識12:35→深山少年の森駐車場12:40

 青根温泉に泊まった翌日、丸森町の岩岳に登ろうと調べていると、丸森町のホームページに「昨年の台風19号により林道が崩壊、登山は見合わせる様に」との記事が載っていた。急遽登る山を変更し、山元町の深山を訪ねる事にした。麓の「深山少年の森駐車場」に車を停め、早速歩き始める事にする。気温28度で猛暑とは言わないものの7月の日差しは強く、標高287mでは山の涼しさも無い事から、熱中症にならない様にゆっくりと歩く。登山ルートには「駒返しコース」を使った。分岐点が沢山出てくるが、標識が良く整備されていて迷う事は無いだろう。身近な里山として、地元の人が沢山訪れていた。
 登山口から歩く事1時間弱で深山山頂に到着する。山頂は東側と西側の木が伐採されていて展望が効く。太平洋を望む場所には、東日本対震災の犠牲者を悼み「鎮江の鐘」が設置されていた。立派な鐘で、その音は太平洋まで届くといわれる。鳴らすのは憚られる気がして、静かに手を合わせた。山頂はことのほか風通しが良く、木陰を風が抜けて行く。太平洋を見下ろしながら、心地よい一時を過ごせる里山も良いものだと感じた深山であった。

上の写真:深山の山頂、太平洋に望む鎮魂の鐘。


瀧山(山形)    

2020年7月22日

瀧山駐車場12:35→登山口12:50→屏風岩13:10~15→瀧山13:35~50→屏風岩14:10→登山口14:25→瀧山駐車場14:30

 新庄での所要を済ませてから、青根温泉の宿へ向かう途中で立ち寄る山として、蔵王の瀧山を訪ねる事にした。瀧山は上の台ゲレンデの北に位置し、蔵王スキー場の最も北に位置している山だ。駐車場のある場所の手前に砂防工事用の広場と作業道があり、登山口が判りづらい。登山口標識のあるほんの少し手前まだ車で入ったものの一旦引き返し、ロープウエーの窓口で場所を教えてもらい、漸く登山口に辿り着いた。もう少し標識があると良いところだ。
 ゲレンデを登っていくと、左側に登山口の標柱が立っていて此処から登山道になる。九十九折の坂を登り、屏風岩の辺りで一旦平坦になったのち、再び樋状の坂道となる。地面が赤土で滑りやすく、登りより下りで注意が必要だ。駐車場から1時間弱の登りで山頂へ着いた。山頂からは背後に蔵王温泉スキー場、北側からは山形の市街地を一望する事が出来る。簡単に登れて展望に優れた頂として、もっと登り易い様に登山口の標識が整備されると良いなと思った瀧山である。

上の写真:瀧山の山頂、 下の写真:山頂より山形市街地。



小岳(秋田)    

2020年7月18日

登山口駐車場6:40→林道跡出合6:55→稜線標柱7:05→旧道分岐7:25~35→小岳8:00~20→旧道分岐8:35~40→稜線標柱8:55→林道跡出合9:00→登山口駐車場9:15

 青森県と秋田県にまたがるブナの山塊である白神山地。世界遺産にも登録されているが、その核心的地域の西端にあるのが白神岳、東端にあるのが小岳である。白神岳は日本200名山にも選ばれていて多くの登山者が訪れているが、小岳は訪ねる登山者も少なく静かな山旅が出来る。小岳登山で大変なのは、登山口までの長い林道でのアプローチだ。舗装道路があるのは素波里湖畔にある「自然公園素波里国民休養地」までで、此処からは21kmの長い林道を走らなければならない。管理棟の建つ登山口まで辿り着ければ、もう登山の半分は終った様なものである。
 登山口には駐車場脇に管理棟とトイレが整備されていて、林道奥が登山口になっている。暫くは廃止となった林道跡を進み、約15分で標柱の建つ林道出会いに着く。此処を左に折れてから、本格的な登山道が始まる。10分程の坂道を登ると、山頂まで1.9kmの標柱が現れ稜線に出た。此処からが気持のよいブナ林の中を進む気分の良い道になる。たおやかな稜線上明るいブナ林は、歩いていてもとても楽しい。旧道との合流を過ぎ、2段の階段状の急登を登り切ると、一気に視界が開けた。此処からは白神の森を堪能とながらの、稜線歩きだ。ふと右前方を見ると、雲海の上に岩木山が浮かんでいた。
 登山口から1時間20分、ついに小岳の山頂に到着した。山頂の一角には、西に向かって小さな祠が置かれている。西側には「二ツ森」から「白神岳」へと続く、人の手が入っていない広大な白神山地が広がり、東側には昨日登った藤里駒ヶ岳が大きく、南方には遠く森吉山、そして正面には大きく岩木山。なんとも贅沢な展望に、時がたつのを忘れる程だ。長い林道が大変ではあるが、それを補っても余りある小岳の頂であった。

上の写真:ブナ林の稜線、中の写真:小岳の山頂、下の写真:雲海に浮かぶ岩木山。



藤里駒ヶ岳(秋田)    

2020年7月17日

登山口駐車場11:00→新道分岐11:10→田稲代湿原11:11→鞍部11:30~40→分岐12:15→藤里駒ヶ岳12:20~40→分岐12:45→稜線下降点13:05→新道分岐13:20→登山口駐車場13:30

 天気予報を見ると、秋田方面のみが晴マークになっている。随分前から山形の肘折温泉に宿を予約していた事もあり、秋田県の山へ登ってから肘折温泉に向かう山旅に出かけることにした。深夜の東京を出発し東北道を一路北上、小坂より秋田道へ入り登山口に着いた時には11時近くになっていた。
 アプローチの林道は舗装されていて、すれ違いに注意を要するものの思ったより楽に登山口に到着する。駐車場からの登山道は良く整備されていて、新道分岐を過ぎると程なく田稲代湿原に出た。湿原はキンコウカが花盛りで、ギボウシも蕾を付けていた。湿原の奥には、数輪のニッコウキスゲも確認できた。木道を進み、沢を越えてひと登りした処で冷水コースとの分岐点(鞍部)に出る。此処で一本立てた。
 鞍部からはブナ林の中の坂道となる。下草に笹が多くなり、階段状の登山道を過ぎると程なく新道と合流。展望の開けた稜線をひとのぼりすると藤里駒ヶ岳の山頂に出た。山頂からは西に広大なブナ林を擁する白神山地が広がり、振り返ると眼下に須波里湖の輝きが見える。東に見えるのは、以前訪ねた田代岳であろうか。広大なブナ林の一角の頂である事を実感した藤里駒ヶ岳であった。

上の写真:田稲代湿原、中の写真:旧道のブナ林、下の写真:藤里駒ヶ岳山頂。








独鈷山(長野)    

2020年7月12日

花山湖7:05→登山口7:10→渡渉地点7:17→二股7:40→斜面取付7:50~8:00→稜線降下点8:20→稜線鞍部8:20~25 →独鈷山山頂9:20~35→稜線降下点10:15~20→二股10:45~55→渡渉地点11:10→登山口11:15→花山湖11:20

 梅雨の合間を縫って、上田の独鈷山を訪ねた。里山の易しい山の認識を持っていたが、低山ながら意外としっかりとした山歩きが出来る頂であった。花山湖の管理棟近くのスペースに車を停め、装備を固めて堰堤を歩き始める。
 登山口は堤の対岸から東に道路を下った処にあるが、道路は両側から伸びた雑草に覆われていて、漸く歩く幅が開いている程度だ。登山口も木々に覆われていて、枝木を潜って漸く標識を確認出来た。刈払いがされていない様で、訪れる登山者も少なそうだ。そういえば、最新の分県登山ガイドからも独鈷山は外れている。沢沿いの片斜面の踏み跡を辿って進んで行くと、登山口から10分程度で沢の渡渉点が現われる。対岸へ渡り、直ぐ渡り返すのだが、対岸から渡り返す前に木に結ばれた赤テープが少し沢から離れた木に結ばれていて、そのまま対岸を登りかけそうになった。急に踏み跡が弱くなり変だと思い、改めて沢の反対側を確認すると赤テープがある。沢を渡り返して事無きを得たが、今日の山はルートを慎重に辿る必要がありそうだ。
 沢筋に沿って登ってゆくと、沢は何時しか涸沢となり、沢の二股を通過。急斜面への取付き前に一本立てる。赤テープを辿りながら左側の沢筋の急斜面に取付くと、登山道は一気に高度を上げてゆく。枯枝の堆積した登山道は、足場は思った程に悪くはないが、濡れた時には難渋しそうだ。頂上まで80分の標識を越えて、もう一登りするすると稜線へ出た。
 稜線から左へと伸びる尾根筋を登って行くのだが、独鈷山の山頂までは結構大きなアップダウンがある。小ピークを最初は北側、次は右側を捲く様にルートが付けられているが、何れも赤テープがしっかり付いているので確認しながら進めば問題はない。稜線へ出て50分程で、宮沢集落から南斜面を登ってくる登山道と合流する。宮沢からの道の方がしっかりつと踏まれていて、標識も明瞭。今は宮沢から登る人の方が多いのかもしれない。
 合流地点から少し上ると広場に出て、此処から数分の登りで独鈷山の山頂へ出た。山頂には祠があり、北側、南側と視界が開けていて、上田平を見下ろし、美ヶ原から北アルプスまで望める筈なのだが、残念ながら雲が多く期待の展望は得る事が出来なかった。下山路は往路を戻るのだが、要注意店点が一か所。「山頂まで25分」の標識から少し下った処で尾根が左右に分かれる。登山道は大きく左へ曲がり左の尾根を下るのだが、油断していると真直ぐ進みそうになる。この日は偶然、登ってくる登山者とこの地点で遭遇(この日山で唯一会った登山者)し、ルートを外すことは無かったが注意が必要な場所だ。
 里山ながら、しっかりとした山歩きが出来る独鈷山。今度は天気の良い時に、南側の宮沢集落からも登ってみたいものだと思う頂であった

上の写真:渡渉地点、次の写真:急斜面を登る、次の写真:稜線を進む、下の写真:独鈷山の山頂。



池ノ平湿原・湯の丸高原・臼窪湿原(長野)    

2020年7月3日

池の平湿原7:10~8:20、地蔵峠8:40→つつじ平8:50→湿原9:15~45→地蔵峠10:00

 梅雨の合間を縫って、東信州の湯ノ丸高原を訪ねた。自宅を3時台に出発した事もあり、地蔵峠には6時20分に到着。池ノ平へ向かう林道はゲートの開門は7時の為、峠の駐車場でしばし時間調整する。梅雨時ながら青空も覗き、空気が気持ち良い。湯ノ丸高原は大学の寮が沢山あって、早朝から沢山の学生がランニングをしていた。6時45分頃に開いたゲートを通過し、7時には池ノ平駐車場に到着した。前回来た時に三方ヶ峰には登っているので、今回は湿原のみの探索にする。視界が開けると、雲海に浮かぶ八ヶ岳を見る事が出来た。レンゲツツジの咲く遊歩道を下り湿原に着くと、花の最盛期には少し早い様だったが、カラマツソウ、ハクサンチドリ、ハクサンフウロなどの花が咲いていて初夏の高原風景を楽しむ事が出来た。
 地蔵峠まで車で戻り、動き始めた夏山リフト「つつじ平」へと上がる。湯ノ丸高原にさく「レンゲツツジ」が目的だったが、花は既に終わっていて残念ながら躑躅の花の群落を見る事は叶わなかった。「つつじ平」から菖蒲が咲いているというキヤンプ場へと下ると、小さな湿原が現れた。一面に菖蒲が咲いていて、こちらは丁度見頃になっている。レンゲツツジの代わりに、アヤメの群落を楽しむ事が出来た湯ノ丸高原であった。今度は6月の中頃に訪ねることにしよう。

上の写真:池ノ平湿原より雲海に浮かぶ八ヶ岳、下の写真:アヤメの咲く臼窪湿原。



御駒山(宮城)    

2020年6月28日

花山青少年自然の家9:50→直登分岐9:55→稜線合流10:05→御駒山山頂10:15~30→カモシカコース分岐10:40→直登分岐10:45→花山青少年自然の家10:50

 秋田内陸南部の「鷹の湯温泉」で一泊した翌日、宮城県北西部にある御駒山を訪ねた。当初は「須金山」を訪ねる計画をしていたが、天気予報を見ると鳴子の辺りまで小雨が降りそうだ。梅雨時に傘をさして登るのも悪くないが、2~3時間以内にしたい。須金山の歩行時間は5時間以上で、やはり天気の良い時に登りたい。帰路に無理なく寄れる山という事で、往復で1時間少々の御駒山を訪ねることにした。
 花山青少年自然の家の裏手から、登山道に取付く。登山口から5分程歩くと分岐が現れる。右手の斜面を行くルートが正規の登山道の様で、正面は傾斜のきつい直登コースだ。雨が降っていれば直ぐ正規ルートを選択するのだが、幸い天気は持ちそうだ。コースタイムが短い事もあり、直登コースを上がる事にした。傾斜は急にきつくなり、登山道脇の木々に捉りながら高度を上げる。低山には珍しい急坂を登る事10分で、尾根筋の正規の登山道と合流。其処からもう10分程登った処が、小さな祠の立つ御駒山の山頂だった。
 山頂は樹林帯の中にあったが、南面の木が伐採されていて眼下に花山湖を見下ろす事が出来る。曇天で色合いが失せた景色は、水墨画の様でもあった。本命の山が難しい時には、傘を差しても登れる低山を登るというのも、また良いものだと感じた御駒山であった。

上の写真:御駒山の山頂、下の写真:山頂から花山湖を望む。



氷上山(岩手)    

2020年6月27日

玉の湯登山口8:55→一本杉9:25→五合目9:40~45→祈祷ヶ原10:15→氷上山10:30~35→祈祷ヶ原10:50~11:00→五合目11:25~30→一本杉11:45→玉の湯登山口12:05

 感染症による移動制限が緩和されてから初めての湯山旅で、三陸の氷上山を訪ねた。予約出来た宿が秋田内陸南部にある「鷹の湯温泉」という事で、当初は禿岳に登る予定だった。しかし天気予報が良くない。秋田北部の房住山に変更したものの、前日の予報では秋田県の天気が特に悪い。急遽降水確率の低い三陸の氷上山に、山を変更する事になった。家を2時過ぎに出て、一路東北道を一関へ。ここから一般道で氷上山のある大船渡へと向かった。
 登山口となっている玉の湯から、林道を10分程歩いた処が登山口だ。沢を渡り返しながら斜面に取付く。杉の植林帯を登って行くと、「水玉の木」、「一本杉」という看板の付いた巨樹が現れる。尾根筋に取付くまで急登が続くが、3合目の看板がてる辺りから比較的緩い登りとなった。歩き始めて50分で五合目に到着、一本立てる。曇天ながら雨は大丈夫そうだ。笹が下草となっている自然林は明るく、静かな山歩きが楽しい。緑につつまれた緩やかな登山道を歩んでゆくと、最初のピークを過ぎた処で「祈祷ヶ原」という開けた草地に出た。海に向かって視界が開け、眼下には陸前高田の街を望む事が出来た。
 祈祷ヶ原から再び樹林帯の中に入り、緩やかな登山道を進む事15分で氷上山の山頂に到着した。案内書では360度の視界が開けるとあったが、辺りの木が成長し視界はあるが海を見下ろすという感じではない。腰を下ろすと視界が塞がれてしまう事もあり、「祈祷ヶ原」まで戻り大休止にする。晴れ間は無かったものの雨にも合わず、緑の濃い山、そして海の展望が得られる氷上山。こういう山旅も味わいがあと実感した頂であった。  

上の写真:樹林帯を行く登山道、2番目の写真:祈祷ヶ原から海を望む、下の写真:氷上山の山頂。



入笠湿原(長野)    

2020年6月25日

ゴンドラ山頂駅11:30→入笠湿原11:55~12:55→ゴンドラ山頂駅13:15


 梅雨の晴れ間に、夏の高山植物を愛でに入笠山を訪ねた。朝5時に自宅を出発し8時前には富士見パノラマ高原の山麓に着いたが生憎の雨。天気予報を確認すると、雨は2時間程度で上がる予報になっていた。時間を調整する為に巨樹を求めて北杜市まで移動したが、結局場所に辿り着けず再び富士見パノラマへ。ゴンドラに乗って山頂駅へ着いた時には11時半頃になっていた。

 朝の雨が嘘のように青空が広がり始め、雲海の向こうには八ヶ岳も姿を現し始めていた。梅雨時にもかかわらず空気がヒンヤリとしていて気持ちが良い。山頂駅近くのドイツスズランは終わっていたが、ニッコウキスゲや菖蒲、レンゲツツジ等は見頃で、山に彩を添えている。帰りに気が付いたのだが、登山道斜面の少し上には、大きなアツモリソウも咲いていた。高原らしい明るい唐松林は実に気持ちが良い。歩き易い登山道をのんびり歩く事20分、入笠湿原へ到着した。

 カラマツ林に囲まれた小湿原は、高山植物が何種類も咲いている。レンゲツツジ、花菖蒲の他にヨツバヒヨドリやクリンソウも咲いている。そして湿原脇の斜面には100万本の日本すずらんが咲く場所だ。すずらんの最盛期は過ぎている様だったが、まだ其処かしこに白い可憐なすずらんが咲いて目を楽しませてくれた。湿原の木道を行き来しながら、沢山の花を楽しめた入笠湿原。今日は雨待ちで遅くなってしまったため頂を踏むことは無かったが、花を楽しむ、のんびりとした山旅も良いものだ。 

上の写真:山頂駅から望む八ヶ岳、2番目の写真:入笠湿原 下の写真:湿原に咲く日本すずらん。




戸倉山(長野)    

2020年6月20日

戸倉山キャンプ場駐車場6:40→馬止の松7:05→6合目7:30~40→水場7:55→戸倉山西峰8:15→東峰8:20→戸倉山西峰8:30~9:10→8合目9:10→6合目9:25→馬止の松9:45~50→戸倉山キャンプ場駐車場10:05

 都道府県を跨いだ移動の制限が6月19日に解除された。早速、東京都以外の山旅を計画する。天気予報で晴天確率の高かった南長野方面にあって、4時間程度の歩行で展望が得られる山という事で、伊那の戸倉山を訪ねることにした。
 3時前に家を出発、中央自動車道で駒ヶ根へと向かう。天気も良く、残雪を残している中央アルプスの山を見ながら登山口へと向かった。戸倉山の登山口はキャンプ場が設けられていたが、感染症対策の為にキャンプ場は閉鎖されていた。一番乗りで登山口の駐車場に到着、装備を整え出発する。空気がひんやりしていて気持ちが良い。キャンプ場の上にある砂防ダム脇から登山道になった。登山道の歩く部分には、カラマツノ枯葉が積っていて、とても歩き易い。植林帯と自然林の間を登る道を20分程登ってゆくと、立派な「馬止の松」が現れた。村人が共有地の草を刈り村に持ち替える際、馬を繋いで止めたのがその由来らしい。尚も登っていくと、樹林の間から伊那谷と中央アルプスが見える場所を通過、山頂からの展望に期待が膨らむ。
 登山道は5合目を過ぎると向きを変え、尾根筋を登る様になった。6合目の標識の先に平坦な場所があり一本立てる。新緑の自然林が目に眩しく、其処にいるだけで気持ちが良い。一服した処の少し上に崩れかけたベンチがあった。ガイドによると以前は展望の良い場所だった様だが、今は木が伸び展望は今一つだ。水場を過ぎてひと登りすると、戸倉山の山頂(西峰)に到着する。南と西北に視界が開けていて山座同定用の看板も立っていたが、残念ながら霧が濃く展望は無いのが残念だ。西峰から5分程南へ下ると東峰に到着、此処からは南アルプスの仙丈岳が間近に望めるというのだが、こちらも残念ながら展望を得ることが出来なかった。
 西峰に戻り暫し雲が動くのを待つことにする。こういう時には美味しいコーヒーでも入れたいところだが、今日は持参してこなかった。今度は、山頂で時間調整する時の物も、しっかり用意する事にしよう。待っていると、陽の光が射すようになり青空も覗き始めた。南側の雲は濃かったが、北西側は視界が開けて来て、乗鞍岳や木曽駒ヶ岳が雲間から姿を現した。スカッとした山景色ではないものの、雲間から見え隠れするアルプスの峰を楽しむのも趣がある。梅雨の合間、青空が見れただけでも儲けもので、しかも今日は湿気が少なく空気が爽やか。山頂での一時を充分楽しむ事が出来た戸倉山であった。

上の写真:駒止めの松、2番目:8合目付近 3番目:戸倉山の山頂 下の写真:雲間に覗く木曽駒。


三頭大滝(都民の森)、月夜見山 (奥多摩)    

2020年6月17日

都民の森駐車場7:25→展望台7:45~55→三頭の大滝8:05~30→都民の森駐車場9:00/月夜見第2駐車場9:20→月夜見山9:35→月夜見第2駐車場9:45

 先週同様に好天となった梅雨の中休みを利用して、両親を伴い檜原村の都民の森を訪ねた。今回の目的地は三頭大滝で、良く整備連れた遊歩道を往復する。標高1000mを少し越えている事もあり、空気が涼しい。緑を楽しみながらの、ゆったりとしたウオーキングも良いものだ。途中に整備されているベンチで休みを取りながらも、40分程度で滝に到着。ここで頂いた、携帯冷蔵庫でもっていった冷たいパイナップルが美味しかった。
 駐車場へ戻ったのは9時。何処か一つ山頂を踏みたいと地図を見ていると、三頭山から北へ延びる稜線の先に、駐車場から僅かな時間で登れる月夜見山という頂が見つかった。車で「月夜見第二駐車場」まで移動して、三角点の有る頂を目指す。斜面への取付きが急ではあったものの、僅かな時間で山頂に到着する。植林帯の中にある山頂は展望が無いのが残念だ。下山後は展望の有る「月夜見第一駐車場」まで車で移動し、ここで展望を楽しみながら一服した。その後は檜原村にある「深山」という蕎麦屋で昼食を取り、武蔵五日市にある巨樹を訪ねてから帰宅した。こんなのんびりとした山旅良いなと感じた一日になった。

上の写真:三頭大滝。 下の写真:月夜見山の山頂。




鷹ノ巣山 (奥多摩)    

2020年6月10日

浅間神社登山口6:50→鳥居7:00~05→ベンチ7:40~50→鷹ノ巣避難小屋8:30~45→鷹ノ巣山9:10~40→鷹ノ巣避難小屋9:55~10:00→ベンチ10:30~35→鳥居11:05→浅間神社登山口11:10

 外出自粛後の2山目の山として、石尾根の中央にある「鷹ノ巣山」を訪ねた。この山は水根林道経由で1度、今回と同じコースで2度登っており、今回で登るのは4度目になる。奥多摩湖北岸の峰谷より、細い林道を走って標高950mにある「奥」の部落まで入る。すれ違いに難儀するこの林道の通過が、このルートを辿る時の一番の難所なのだが、早い時間の御蔭で順調に登山口に到着。装備を整え、7時前に歩き始めた。
 歩き始めて10分弱で浅間神社の鳥居に到着。登山道は此処から向きを変え、いよいよ尾根筋に取付いた。賑やかな春ゼミの合唱を聞きながら、杉の樹林帯を順調に登る。梅雨前最後の好天で、朝の空気も涼しく気分が良い。歩き始めて約50分、傾斜が緩くなったところでベンチに到着、一本立てる。ベンチの傍まで作業用の索道が設けられていて、作業員が一人ちょうど登って来た処であった。辺りには所々に山ツツジの花が残っていて、春から夏へ向かう山の季節を感じる。
 ベンチで10分も休んでいると汗が引き、再び歩き始めた時には空気が涼しく感じる程だった。程なく植林帯は終わり、自然林の中を進む様になる。濃さを増す緑の中を歩いていくと、登山道は水場を通過して、避難小屋の立つ石尾根に出た。平日の朝だからであろう、まだ誰もいない。山の自然に抱かれている事を実感しながら、最後の登りに取り掛かる。縦走路の捲道を左に分け少し上ると、左手に大きく富士山が望める様になった。天気は良いが雨が近いせいか、塵が払われスッキリとした展望だ。七つ石山から雲取山へと伸びる稜線が背後に見える様になると、山頂はもう目の前だ。
 登り始めて2時間余り、鷹ノ巣山の山頂に到着した。南に開けた山頂からは、大岳山から三頭山へと至る奥多摩南部の山が一望出来る。そして高く聳える富士の峰。標高1700mを越えるだけあり、日差しは強いが空気が乾いていて、涼しく感じる。本当に気分の良い山頂だ。再び山旅が出来る喜びを噛みしめた鷹の巣山であった。未だ暫くは東京都の山になりそうだが、山を楽しむ旅を続けよう。次は何処の山を目指そうかな。。

上写真:浅間神社の鳥居、次の写真:新緑の登山道、中写真:鷹の巣山の山頂、下写真:山頂からの展望。



三頭山 (奥多摩)    

2020年6月3日

都民の森駐車場7:15→三頭の大滝7:45~50→沢筋源頭8:20~30→ムシカリ峠8:45→三頭山(西峰)9:00~05→三頭山(東峰)展望台9:10~30→鞘口峠10:10~15→都民の森駐車場10:30

 新型コロナウイルス感染拡大に対応して発令された緊急事態宣言が、漸く解除された。当面は都府県を跨いだ移動が制限されおり、都内と云う事で奥多摩地区の状況を確認すると、5月末から駐車場閉鎖が解除され、観光客や登山者の受入れも始めた様だ。登山口が整備され簡単に登れる山という事で、以前カタクリ会で訪ねた事のある三頭山に登る事にした。
 4時過ぎに練馬の自宅を出発し、6時には都民の森に到着したが駐車場の開場は7時から。麓の旧ゲート脇にある滝を見学したり、都民の森駐車場周辺で花の写真等を撮って時間を調整する。駐車場は7時丁度に開錠され、7時15分には歩き始める事が出来た。登路は涼しげな沢沿いのルートをとる。木のチップが敷き詰められた幅の広い遊歩道も、「三頭の大滝」を過ぎると渓流沿いの登山道となった。新緑の中を進む渓流沿いの登山道は実に気分が良い。時間が早い御蔭で他に人はいない。緑の溢れた景色が独り占めしながらの休息は至福の時間だ。渓流が枯れ沢になると、程なく稜線上の峠に到着。此処から山頂までは15分だった。
 三頭山の山頂部は、西峰、中央峰、東峰の3つの峰で構成されている。晴れていれば富士山の姿が素晴らしい西峰が最も標高が高く山頂らしかったが、三角点ピークは東峰に置かれている。東峰まで進んで、その北面に設けられた展望台で一服する事にした。天気が良ければ大岳山から奥多摩北部の山々が一望出来るのだが、今日は雲が多く遠望が利かないのが残念だ。
 下山路は鞘口峠経由で、尾根筋を下る事にする。平日にもかかわらず、多くの登山者とすれ違った。他府県への不要不急な移動自粛が要請される中、東京都の山である三頭山には、都民のハイカーが集まって来たのであろう。一日も早い感染症の終息と、広域に自由に移動できる日が、一日も早く戻る事を願わずにはいられない三頭山であった。

上写真:沢沿いの新緑に包まれた登山道、中写真:三頭山頂、下写真:東峰での昼食。


長興山 (神奈川)    

2020年3月21日

入生田駅6:25→紹太寺6:30→長興山の枝垂桜6:45~55→紹太寺7:05→入生田駅7:10

 小田原駅の駐車場に車を停めて、箱根登山鉄道で小田原駅から3つ目の入生田駅へ。此処から精進料理でも有名な長興山紹太寺へと向かう。寺脇の広い参道を登り、福祉センターと特養の大きな建物を過ぎた処から、トレッキングルートが始まった。畑の中を抜け、稲葉一族の墓を過ぎたあたりからは、自然林の中を進む様になる。小さな潺を越えた処で林道に出ると、下に桜の巨木が聳えたっていた。長興山の枝垂れ桜だ。
 既に二人ほど写真撮影の人が来ていた。朝早く、また車で傍まで来れないせいか意外と人が少なく、桜を楽しむのには絶好の環境だ。片側に大きく枝を伸ばした独特の形が面白かった。

上の写真:ハイキングルート。 紹太院の枝垂桜。



湯河原・城山 (神奈川)    

2020年2月1日

幕山公園10:05→登山口10:25~30→ししどの窟11:10~40→展望台11:50~12:00→城山12:25~13:55→展望台14:20

 2020年かたくり会の初山行は、湯河原の城山。心配された天候も良くなり、風もない絶好の冬山日和となった。登山口にある幕山梅林は、今日から「梅の宴」が始まっていて、入園料200円を徴収された。まだ二月初旬で梅の花は一分咲きだが、幕山の山肌は赤や城の色に染まり始めていた。前回カタクリ会で幕山を訪ねたのは2000年の2月18日、丁度20年前のことだが、この時は梅の花が満開だった。
 登山道に入り頼朝の隠れたという「ししどの窟」で大休止していると、20人近い大パーティーと遭遇する。展望台を経由して、城山の山頂へは12時半前に到着した。正面に青い太平洋の海原と大島が望める展望の山頂で、恒例の新年パーティーが開催された。焼肉、おでん、サラダや、差し入れの春巻きや薫製を肴に1時間半の楽しい一時を過ごした。
 下山路は「城山入口」まで下る予定であったが、時間に余裕があった事もあり、アップダウンの少ない展望台まで戻り、ここでバスを待つことにした。天気も良く絶好の新年登山となった湯河原城山である。

上の写真:幕山の梅林にて。 下の写真:城山の山頂。



四方指山 (香川)    

2020年1月19日

四方指山9:10~20

 小豆島滞在2日目は、小豆島で星ヶ城山に次いで標高の高い四方指を訪ねることにした。小豆島中央部の山岳地帯には、東西に走る「小豆島ブルーライン」が設けられていて、寒霞渓の山頂へも、この道を使って車で登る事が出来る。四方指の山頂は、寒霞渓から西に少し走った処にあった。山頂の近くまで車道が通じているので、ただ頂を踏む山という事になってしまったが、この頂には四角いコンクリート版が設置されていて、上に立てる。北側は樹林で視界が遮られていたものの、東面、南面、西面は視界が開け、瀬戸内海の真ん中に立っていることが実感できた四方指であった。
 四方指下山後は、中山千枚田に立ち寄ってから、道の駅に併設されたオリーブ園を訪ねる。オリーブ畑を背景にしたギリシャ風車は、小豆島のシンボルとなっている景色だ。美人の湯で汗を流してから世界一狭い海峡「土淵海峡」と迷路の街を見学。昼の船には僅かの時間差で間に合わなかったが、港脇のオーキドホテルで、名物の「ひしお丼」を頂き、予定していた14場前の船で小豆島を後にした。

上の写真:四方指の山頂。下の写真:山頂より「二十四の瞳の分教場」があった半島を見下ろす。



星ヶ城山 (香川)    

2020年1月18日

ロープウエイ山麓駅10:25→四望頂1100→寒霞渓山頂11:10~15→三笠山11:25→星ヶ城山西峰11:50→星ヶ城山東峰11:55~12:15→三笠山12:35→寒霞渓山頂12:40

 小豆島の星ヶ城山は、瀬戸内海に浮かぶ島々にある山の中で最高峰の山だ。南面の山肌には景勝地「寒霞渓」があり、昭和9年に日本で最初に指定された瀬戸内海国立公園の核心でもある。
 ロープウエー山麓駅の脇から、寒霞渓山頂への登山道が始まった。登山道と言っても景勝地の遊歩道という事で、路面はコンクリートで舗装されている。これならズック靴でも登れそうだ。見上げると「錦屏風」や「玉筍岩」等の巨岩が木々の間からの覗き見える。奇岩・奇峰には名前が付いていて、説明書きの看板には矢印が付けられ、名の付いた岩の方向を示していた。渓谷が急な登りになると、程なく「四貿頂」に着き一気に視界が開ける。
 四望頂からは、車道に沿って設けられた遊歩道で、ロープウエイ山頂駅のある寒霞渓山頂へと向かう。そして三笠山を経由して星ヶ城山へ。頂上には測量の為に設けられたという石を積み上げた櫓が立っていた。北東側の視界が開け、真っ青な瀬戸内海が眩しい。海の向こうには本州側の陸地や、瀬戸内の島々が望める気持ちの良い頂であった。風もなく穏やかな静かな山頂で、とても贅沢な一時を過ごす事が出来た星ヶ城山であった

上の写真:ロープウエイより寒霞渓。 下の写真:星ヶ城山の山頂。

子の権現 (奥武蔵)    

2020年1月5日

西吾野駅10:35→登山口11:00→登越11:15~20→子の権現12:00~13:20→登山口13:45→吾野駅14:40

 2020年の干支は子と云う事て、干支の山として奥武蔵の「子の権現」に登ることにした。西吾野駅から子の権現までは約1時間半、確か小学生の頃に遠足登山で来た記憶がある山だ。記憶の通り山頂の神社には大草鞋が鎮座していた。神社をお参りしてから、山頂下の東屋で「おでん」を暖めて頂いたのが美味しかった。下山は吾野駅へと道を取り、飯能で新年会を開催。一年の山行の無事を祈った一日になった。

写真は、子の権現山頂の鐘の前で。





湯河原城山・南郷山 (神奈川)    

2020年1月4日

城山登山口バス停8:10→城山8:30~40→椿台9:00→林道城山登山口9:30→林道南郷山登山口9:50→南郷山分岐10:20→南郷山11:05~25→鍛冶屋12:15

 2020年の登り初めは、昨年末にも訪ねた湯河原の城山。カタクリ山行の下見で訪ねたのだが、城山からの下りがきつかった。湯河原の駅まで標高差500mを下るのだが、山頂直下までの舗装道路が伸びていて、急傾斜の舗装道路を一気に下る。調子に乗ってスピード上げたからか、珍しく靴連れができてしまった。城山からは、箱根に抜ける道路のバス停から登る道もあり、会の山行ではこのルートを使うことも検討したいなと思い、再度「城山」を訪ねる事にした。同じ山だけではつまらないと思い、未だ登っていない南郷山とセットで登ることにした。
 自宅を始発で出て、東京発熱海行きの東海道線を使い湯河原へは7時半に到着。駅からタクシーで城山登山口へと向かう。登山口から城山への道は歩く人が少ないせいか、多少荒れ気味の道であった。バスの本数が減り利用者が減ったのであろう。登山口脇には「行き止まり」の標識もあったが、約20分で城山の山頂へ辿り着いた。
 城山からは前回辿った道を逆に歩き、幕山公園の西側へと下る。林道を少し移動してから幕山・南郷山への登山道へ入る。幕山への分岐を過ぎ、頼朝が覗き込んだといわれる「自鑑水」を越えたあたりから、登山道は作業林道と交差する様になった。木にペンキマークが記されているが道標のようなものは無い。南郷山手前の谷筋で、林道から別れた登山道は下山路の様に見えた為、林道をそのまま進んでしまったが、これが間違い。道が違うと気が付き途中で引き返したが20分近くロスしてしまった。
 一旦下った登山道は尾根筋を登り返しして、南郷山の山頂までは僅かな距離であった。南郷山の山頂はカヤトに囲まれ余り展望が良くない。山頂からほんの少し下った処で視界が開け、正面に青い海に突き出た真鶴半島を望むことが出来た。下山路は五郎神社のある鍛冶屋へと道をとったが、余分な林道歩きがこたえ、タッチの差で予定したバスを逃してしまったのが残念であった。

上写真:城山山頂、中写真:南郷山山頂、下写真:南郷山より真鶴半島