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湯河原・城山    

2019年12月28日

幕山公園9:30→登山道入口10:00→ししどの窟10:30~35→椿台10:45→城山11:10~35→湯河原駅12:30

 カタクリ会の新年登山で登る予定の、湯河原城山を訪ねた。湯河原駅からバスで幕山公園まで入り、此処から歩き始める。幕山は梅林で有名な処で、山の斜面から裾野にかけて広がる梅林は、2月に来る頃には綺麗な花を咲かせている事であろう。「ししどの窟」への分岐の標識を確認するも、「林道経由6.8㎞」の標識を疑問に思い、そのまま直進する。少し先で間伐作業をしている人に道を聞くと、さっきの分岐を曲がるのが正しい道との事で、来た道を引き返す。分岐から5分程に立つ石仏から登山道が始まった。
 登山道は歩く人が少ないようで、少々ワイルドな道だった。ちいさな沢を何度か渡り、短いながらも鎖場もあった。街に近い山の割には、山深い感じがする。登山道に入ってから歩く事30分で、源頼朝が挙兵後の合戦に敗れ、房総半島へ渡る前に潜んだと云われる「ししどの窟」に到着。石仏が並ぶ大きな岩屋は、想像以上に大きなものであった。
 此処から参道を一登りして隧道を潜った処にあるのが椿台で、漸く視界が開ける。相模湾を望む展望台も設けられていた。椿台からは再び登山道となり、稜線を少し下った処が、土肥城跡・城山の山頂だ。山頂広場は視界が良く、正面に初島や大島等が望め、青く輝く相模湾が綺麗だ。芝の敷かれた山頂で一休みしてから湯河原駅へと下ったが、この道が急な下りの舗装道路で足には良くない。来年登る時には、山頂から城山入口のバス停へと廻り、バスで下ることを考えよう。
 2019年の山旅は城山で完了となった。帰宅後調べると、山行日数49日・52座で、日数では昨年に3日及ばないものの、山数は昨年の51を抜き過去10年では最多になった。夏から秋の天候不順で高山への山旅が少なかったのが残念ではあったが、結構充実した山旅が出来た2019年であった。

上の写真:ししどの窟。 下の写真:城山の山頂。


日向峰(奥多摩)カタクリ会    

2019年12月14日

リバティオ13:00→小峰登山道分岐13:07→分岐13:23→日向峰13:30→分岐13:35→稜線下降点13:50→広徳寺14:05→リバティオ14:15

 カタクリ会の忘年登山で、11月末に下見した唐松山を歩くことを計画していた。ところが秋の台風で通行止めの道路があり、参加予定者全員が集まるのが30分程遅くなった事から、急遽予定を変更してコースタイムの短い日向峰を目指すことにする。
 宿泊予定のコテージに車を停めて、秋川沿いの登山道を13時過ぎに歩き始める。小峰登山道分岐から稜線南側の登山道を辿って日向峰へ。山頂標識が木の高い処に付けられていて山頂が判りずらかったが、流石は山慣れたメンバーが多く行過ぎることなく最高点に。下山路の途中では視界が開け、武蔵五日市北部の山並みを展望することが出来た。
 約1時間のトレツキングを終えてからは、コテージで1年間の山行を労う忘年会を開催。14時40分に始まった忘年会が終ったころには日付が変わっていた。参加した皆さん、1年間の山行お疲れさまでした。

上の写真:日向峰の山頂。 下の写真:武蔵五日市北部の山並み。


日向峰(奥多摩)    

2019年11月30日

リバティオ1115→小峰登山道分岐1120→分岐1135→日向峰1140→分岐1145→稜線下降点1150→広徳寺1200→リバティオ1210

 唐松山からの下山後、車で秋川沿いのコテージ村へ移動。12月に忘年会を開催する予定のコテージ村に車を停めて、すぐ南の尾根筋にある日向峰を目指した。秋川の南側に沿って上流方向に少し歩くと、小峰公園へと続く登山道との分岐が現れた。この分岐を曲がり小峰公園への登山道へと入る。杉林の中の道は良く整備連れていて歩き易い。分岐から15分程歩いた処で、左手の高台へと続く踏み跡との分岐が現れた。標識は無かったが恐らく山頂への分岐だと判断し、踏み跡へと入る。踏み跡へ入り5分程で、最高点ではないかと思われる地点に到達。山頂を示す標柱は立ってはいなかったが、辺りの木々を良く見ると、杉の木の少し高い処に「日向峰」の標識が打ち付けられていた。
 山頂からは再び分岐に戻り、小峰公園の方角の方角へ少し歩く。小峰公園1.5キロの標識の処から、左手の秋川渓谷方向へ降りる踏み跡へ入り、広徳寺の裏手へと下ってからコテージ村へと戻った。

上の写真:小峰公園へ至る登山道。 下の写真:日向峰の山頂。


唐松山(奥多摩)    

2019年11月30日

武蔵五日市駅8:15→横沢入8:40→尾根取付8:45→唐松山9:00→下の川9:20→展望台9:30~40→唐松山9:50→林道出合10:15→武蔵五日市駅10:35

 カタクリ会山行の下見で、武蔵五日市駅周辺の2山を訪ねた。駅前のパーキングに車を停め、先ずは鎌倉時代創建の古刹「大悲願寺」へ。此処から石仏の道を辿って横入沢の湿地に入る。横入沢は田園風景が良く保存されている場所で、刈取りの済んだ圃場には霜が降りていた。湿地奥の分岐から右手の尾根に付いた踏み跡に入るが、途中から道は不明瞭となり、獣道を探しながら尾根筋の登山道へ。地形図にあった道は、今は廃道になっている様だった。此処から唐松山へは数分の距離で到着する。
 この道では会の山行には使えない為、山頂から来た道を戻り、中央湿地入口から右手に伸びる川入の沢筋まで往復し、会で使える登山口を確かめた。山頂からは尾根筋を上り下りしながら、横沢小机林道との出会いへと下る。林道に出ると、武蔵五日市の駅までは僅かな距離で合った。

上の写真:横入沢の圃場。 下の写真:唐松山の山頂。


西穂高口展望台(岐阜)    

2019年11月23日

 折からの好天に白骨温泉から小諸の懐古園へ行く予定を急遽変更して、西穂高で雪の付き始めた北アルプスを眺めに行くことにした。白骨温泉から約1時間で新穂高温泉へ移動、ロープウエイを乗り継ぎ西穂高口駅へと上がる。標高2156mのロープウエイ山頂駅の屋上はアルプスの展望台で、西穂高岳を真近で拝む事が出来た。奥穂高岳へと至る山並みや笠ヶ岳が雲に隠れていたのが残念だが、雪を纏った初冬の北アルプスの山並みは、印象深いものであった。

写真:ゴンドラ山頂駅屋上の展望台より西穂高岳。


富士見高原(長野)    

2019年11月22日

マウンテンロッジ10:00→センターハウス10:15、
リフト山頂駅10:30→富士見台高原展望台10:33~40→リフト山頂駅10:42

 富士見台高原は、中央アルプス南端にある恵那山の東部に広がる高原で、長野県阿智村からロープウエイでアクセスする事が出来る。全長2.5kmのゴンドラで一気に標高1400mまで上がり、冬枯れたカラマツ林を下ってセンターハウスヘ。此処からリフトで標高1600mの展望台へと上がった。午前中は雲海風景を観れる事が多いそうだが、訪ねた日は気温が上がり、10時過ぎには雲が消えた。眼下には秋色に染まる富士見高原。その向こう伊那谷を挟んで、南アルプスの山並みが見事に一望出来る。何とも伸びやかで贅沢な展望を楽しむ事が出来た富士見高原である。

上の写真:ゴンドラ山頂駅からセンターハウスヘ向かう道。 下の写真:富士見高原展望台。



山(茨城)    

2019年11月16日

小田休息所10:10→慈悲の瀧10:30~35→五条の瀧10:45~55→純平歩道分岐11:05~15→法篋山11:50~13:00→富岡分岐13:55→小田休息所14:15

 カタクリ会の定期山行で、茨城県南部の法篋山を訪ねた。当初の計画では裏高尾の堂所山へ登る予定だったのだが、10月に襲来した台風で林道が崩れ登山口迄のバスが不通になった為、急遽変更した山であった。土浦駅からバスで約30分、法篋山登山口に到着する。知らなかったが法篋山は人気の山で、麓にある駐車場は既に満車で、少し離れた処にある市営駐車場からも続々と登山者が訪れていた。
 小田休息所で装備を固め、登りは「極楽寺コース」を辿って山頂を目指す。登山道は沢沿いの道で、せせらぎの音を聞きながら杉林の中を気分良く登って行ける。純平歩道で沢筋と別れると、明るい樹林帯となり、所々で展望も開ける様になった。標高が高い山ではないが、周囲に高い場所が無い為に遠くまで見渡す事が出来た。山桜やこぶしの森を抜けると、電波塔の立つ標高461ⅿの山頂に到着した。
 山頂は広々として、所々にベンチや椅子が配置され、大勢の登山者が其処かしこに集っている。この山頂で白眉なのが筑波山の眺めだ。双耳峰の筑波山が正面に聳え、左手には何処までも続く関東平野が広がっていて、何とも開放的な展望が開ける。ここでカタクリ会恒例の焼肉パーティーを開催。サラダ、みそ汁、揚焼売などを頂きながら、楽しい一時を過ごす事が出来た。

上の写真:麓より法篋山を望む。 中の写真:山頂にて。 下の写真:山頂より筑波山。



花塚山(福島)    

2019年11月10日

花塚の里10:10→放鹿神社10:20→堅岩ルート東屋10:35~40→放鹿神社11:00→行者戻岩11:15~25→稜線分岐11:45→花塚山山頂11:55~12:00→稜線分岐1210→行者戻岩12:20~25→放鹿神社12:35→花塚の里12:40

福島県東北部の山で、ずっと登り残していた花塚山。阿武隈山地の北部にあって、紅葉の季節が良いとの事で、11月の2山目の山として訪ねることにした。登山口となっている「花塚の里」から林道を辿って放鹿神社へ。神社の右側から山頂への道が伸びていて標識も付いているのだが、何故か左手の広場に立つ看板が目に留まり、看板から左へと伸びる登山道を歩き始めてしまった。入口に「堅岩経由で峠の森」と記されていたのが気になったが、低山で良く踏まれた道だったこともあって油断してしまった。歩き始めて15分程で東屋が現れる。地形を確認したが、どうも花塚山への直登ルートとしては変だ。ルートを間違えた様で、一旦神社のある場所迄下山する。40分のロスになってしまった。
 改めて神社の左側に設けられた、花塚山への直登ルートを登り始める。歩き始めて10分も経つと、様々な形をした岩が現れた。烏帽子岩、御室岩、行者戻岩。面白い形をした岩が続く。神社から45分で稜線に到着。此処を右に折れて10分も歩くと、花塚山の山頂に到着した。錦秋の阿武隈山地に囲まれた頂で、秋晴れの御蔭で遠望が利き、西方には吾妻山や安達太良山を望む事が出来た。登山口から奇岩を楽しみながら、1時間程度で好展望を楽しめる花塚山。お気に入りの山が、また1山増えた。

上の写真:奇岩が現れる。中の写真:紅葉の稜線。下の写真:花塚山の山頂。


大東岳(宮城)    

2019年11月9日

二口登山口7:35→立石沢8:20~本小屋2.8km地点8:40~45→五合目9:00→七合目9:25~35→9合目10:00→大東岳10:15~30→七合目11:05~10→五合目11:35→本小屋2.8km地点11:45→立石沢12:00~05→二口登山口12:40

杜の都・仙台市の西、秋保温泉の奥にあって蔵王山塊と船形山塊の間にある二口山塊。その盟主が大東岳である。南面がなだらかな饅頭型をした山で、遠くからでも良く判る頂だ。紅葉が見頃の10月に登る計画を立てたものの天候に恵まれず、降雪前では最後の好天となった11月の二週目の週末に漸く登る事が出来た。
登山口付近は丁度紅葉が見頃で、朝の冷たい空気の中を歩き始めた。歩き始めて10分もすると、登山道は小行沢沿いに進む様になる。小行沢から立石沢へと沢を渡り返しながら進む道は、変化があって面白い。沢から紅葉の斜面を辿り、五合目からは冬枯れのブナ林へ。最後の「鼻こすり」と呼ばれる急登を登り切れば、山頂は目前だ。変化に富み、充実した山旅が楽しめた大東岳である。

上の写真:麓から大東岳を望む。 下の写真:大東岳の山頂。


田代高原(新潟)    

2019年11月2日

田代ロープウエー山頂駅8:50→ドラゴンドラ山頂駅9:20

今年は9~10月の週末は、天気が悪い。10月に紅葉狩を何回か計画したものの、全て流れてしまった。11月に入り漸く天気が安定して来た様で、文化の日前後は天気が良い様だ。急遽、田代高原での紅葉狩りを計画した。苗場と田代を結ぶ日本最長のゴンドラである「ドラゴンドラ」は、今や紅葉の名所として人気の高い場所になっている。登りの混雑を避け、田代ロープウエーで田代高原へ上がり、ドラゴンドラで苗場に下り、シャトルバスで田代へと戻るルートで高原紅葉を楽しむ事にしたが、これが正解。何処もあまり並ぶことなく周回ルートを取る事が出来た。圧巻だったのがドラゴンドラで、紅葉の川の上をトラバースする辺り、「鳥の目」で紅葉を楽しむ事が出来た。今度は新緑の季節に訪ねてみたいと思った田代高原である。

上の写真:田代高原より苗場山。 下の写真:田代高原と苗場を結ぶドラゴンドラ。


霊山(福島)    

2019年10月20日

登山口10:40→霊山城跡11:25→東物見岩1130→霊山城跡10:40→護摩壇11:50~55→登山口12:25

福島北部にある奇岩が特徴の霊山を訪ねた。前日宿泊した峩々温泉から登山口へと向かったが、前週の台風による土砂崩れで通行止めになっている道が多く、迂回路を辿った事で登山口へ着いた時には10時半近くになっていた。広い駐車場に車を停め、装備を整え早速歩き始める。登山道は歩き始めて10分もすると、名前の付いた奇岩の間を抜けて進む様になる。先ずは頂を踏もうと霊山城跡から、最高峰である東物見岩へと登る。団体と重なったことも有り直ぐ帰路に付き、霊山のハイライトである奇岩が差続く「護摩壇」へと向かう。ゴツゴツとした岩を潜りながら進んで行くが、登山道は良く整備されていて危険に感じる箇所は無かった。今年は夏が長く葉の色付が少し遅いのが残念だったが、短いながらも変化のある登山ルートを楽しむ事が出来た霊山であった。

上の写真:護摩壇。 下の写真:登山口より山頂部を見上げる。


太子山(宮城)    

2019年10月19日

自然観察の森入口8:50→生出森八幡神社9:30→太白9:40~45→生出森八幡神社10:00→自然観察の森入口10:35

紅葉の大東岳に登る計画をしていたが、生憎の雨模様。傘を差しても登れる山という事で、仙台市の郊外にある太白山を訪ねる事にした。東北自動車道の高架下で、雨を避けて身支度を整え、自然公園の遊歩道を歩き始める。良く整備された遊歩道を辿る事約40分で八幡神社へ到着。神社を越えた辺りから登山道らしくなった。山頂直下の岩場にはロープも備えられている。距離は短いが急な斜面を、滑ら無い様に慎重に登り山頂へ。雨模様の天気で展望は無かったが、住宅地から直ぐの処に、自然豊かな山があるのを羨ましく感じた太白山である。

上の写真:山頂直下の岩壁。 下の写真:太子山の山頂。


雨乞山(群馬)    

2019年10月5日

登山口駐車場10:15→雨乞山10:50~12:20→登山口駐車場12:40

 沼田市の郊外にある雨乞山は、登山ガイドにも余り載っていないマイナーな山ながら、簡単に登れる山頂からの展望が素晴らしい山だ。カタクリ会の定期山行で、そんな雨乞山を訪ねた。
 道の駅川場で集合し、近くにある登山口へと向かう。登山口からの道は、登山道というより遊歩道という趣であった。緑の美しい自然林の中、緩やかな道を気持よく歩いてゆく。山頂下の広場からの300m位は登山道らしくなるが、道は良く整備されていて、登山口から40分弱で山頂に到着した。山頂は南面の視界が開けていて、眼下に沼田の平地を見下ろし、正面には子持山や榛名の山並みが一望できる展望の良い場所であった。夏の様な日差しではあったが、吹く風は爽やかで気持ちが良い。貸切状態の山頂の東屋で、焼肉、サラダ等を準備して恒例の山頂パティーを開催。山景色を堪能しながら、気分の良い一時を過ごすことが出来た雨乞山であった。

上の写真:雨乞山山頂からの展望。 下の写真:雨乞山山頂にて。
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円山(北海道)    

2019年9月16日

北海道神宮810→西登山口815→円山8:40~45→北海道神宮9:10

 札幌市の市街地脇にありながら、山麓に原生林が残っているのが円山である。札幌市の西部にある北海道神宮から、原生林の森は続いていた。山麓を周回する遊歩道を辿り一西側へと回り込み、此処から山頂を目指す。カツラやミズナラの巨木がある森は、とても100万都市の脇にあるとは思えない森だ。麓から30分程で辿り着いた山頂からは、札幌の街を一望する事が出来た。

写真:円山山頂より札幌市街を見下ろす。。

夷王山(北海道)    

2019年9月15日

勝山館跡ガイダンス施設11:04→夷王山11:07~12→勝山館跡ガイダンイス施設11:15

 前日は余市に泊まり「積丹岳」を目指すつもりであったが、朝起きると雨。余市から積丹へと移動して天気予報を確認するも、天候の回復が前日の予報より遅い様だ。急遽北海道に2城ある「続日本100名城」の一つである上ノ国勝山館を訪ねることにした。積丹から約3時間で上の国勝山館に到着すると、すく近くに鎮守の山となっている夷王山がある。見晴しも良さそうだったので、早速頂に上がると、眼下に上の国の街と内郷浜を一望する事が出来た。この場所は古アイヌの遺跡もある処で、古代人も同じ風景を見たのだと思うと、感慨深い頂であった。

写真:夷王山の頂より、内郷浜を見下ろす。



赤岳(北海道)    

2019年9月14日

銀泉台7:00→奥の平7:55~8:00→赤岳9:00~10→奥の平10:10~25→銀泉台11:10

 北海道の紅葉は早い。8月末に黒岳から始まるという紅葉は、9月半ばには大雪の高山部一帯へと広がる。中でも銀泉台は紅葉の名所で、9月半ばの二週間程は、夏山の最盛期より賑わう程だ。大雪湖畔のレイクサイトに車を停め、紅葉の季節だけ運行されるシャトルバスに乗り込み銀泉台を目指すことにした。
 前日泊まった層雲峡から移動して、5時過ぎにレイクサイトに到着。5時半頃から登山者の車が次々に到着し、バス乗場はあっという間に行列が出来た。6時のシャトルバスは満員で、約45分で登山口となっている銀泉台へと到着。装備確認して7時頃に歩き始めることが出来た。歩き始めて30分位弱で、第一花畑付近の紅葉が見える様になる。沢山の人がカメラを構えていたが、「例年に比べて夏に葉が傷付き色合いが良くない」という。確かに近くの色付いた葉を見ると、半分は茶色く枯れていて、残り半分が赤や黄色に色付いていた。例年ならもっと素晴らしい錦秋風景なのであろう。
 第一花畑から第二花畑の辺りの紅葉から一段上がってコマクサ平へと進み、平坦地を過ぎた第三雪渓辺りの紅葉、もう一段上の第四雪渓辺りの紅葉と、錦秋の山景色が続く。天気が予報より良かったのが幸いで、陽の光が当たった紅葉がとても綺麗だ。登山口から2時間で赤岳へ到着。此処から先は岩陵帯となり紅葉は少ない。まだ早い時間だったが此処を終着点として、紅葉を楽しみながらゆっくりと下山する事にした。2019 最初の紅葉を楽しんだ、大雪・赤岳であった。

上の写真:奥の平付近の紅葉、下の写真:赤岳の山頂



苗場山(新潟)    

2019年9月7・8日

秡川登山口10:20→和田小屋10:40~50→6合目11:20~30→下の芝12:00~15→中の芝12:50~13:10→神楽岳13:50~14:00→雷清水14:15~25→苗場山15:05
苗場山6:55→雷清水7:40~8:05→神楽岳8:15~25→中の芝9:10~15→下の芝9:45~55→6合目10:15→和田小屋10:40→秡川登山口10:55

 カタクリ会の定期山行で、昨年・一昨年と2年続けて天候に恵まれずに登ることが出来なかった苗場山に、漸く登ることが出来た。初日の朝に集合してから、車で祓川登山口に入った時には既に10時をまわっていて、歩き始めた頃には温度が28度近くとなり、登山道は真夏の暑さだった。和田小屋を過ぎ漸く登山道に入る。滑りやすい道を慎重に登り、下の芝で昼食にする。
 暑さと湿気が堪え、なかなかベースが上がらない。中間地点の中の芝に着いたのは13時近く、もし引き返すならばこの辺りで決断しなければならない場所だ。折角の好天という事もあり、ゆっくり時間をかけて登ることにして山頂を目指す。神楽岳を越えた処にある雷清水は、水量が少なく水汲みの行列ができていた。雷清水から鞍部へ下り苗場山へと登り返す。山頂の湿原部には15時少し前に到着できた。
 苗場山は今回で三回目となるが、今日が一番展望が良い。何回来ても、急登が終ると一気に視界が開ける苗場山の山頂部は気持ちが良い。何か天国に辿り着いた様な気分にもなる。頂上湿原越しに見える、佐武流山の姿が立派だ。後続部隊の到着が遅く、捜索も考え始めた4時過ぎに何とか全員が山頂に到着し、ホッとする。翌日、風が強いものの天気は良く、展望を楽しみながら下山する事が出来た。参加した皆さん、お疲れさまでした。

上の写真:上の芝付近、中の写真:苗場山頂部の湿原、下の写真:苗場山の山頂

鳥兜山(山形)    

2019年8月31日

鳥兜山頂駅8:45→鳥兜山8:48~9:00→ドッコ沼9:25~45→鳥兜山頂駅10:00

 蔵王連峰には蔵王山という山が無く、南から苅田岳、熊野岳、地蔵岳、三宝荒神山と頂が続き、その北側にあって、温泉地から近い処に位置しているのが鳥兜山である。麓からロープウエーで一気に山頂直下まで上がると、山頂までは数分の距離であった。展望の良い山頂広場で一休みしてから、晩夏の花を楽しみながらゲレンデを下りドッコ沼まで歩く。雪景色の蔵王とは違った一面を楽しむ事が出来た鳥兜山であった。

写真:鳥兜山の山頂







阿弥陀岳(長野)    

2019年8月12日

 八ヶ岳山荘4:45→美濃戸山荘5:30~35→左岸尾根取り付6:10~15→赤嶽神社碑6:40→最後の南沢渡し6:55~7:05→行者小屋7:35~55→中岳のコル8:45~50→阿弥陀岳9:20~40→中岳のコル10:00~05→行者小屋10:40~50→赤嶽神社碑11:35~40→美濃戸山荘12:20→八ヶ岳山荘13:00

 夏山真っ盛りの8月上旬、八ヶ岳周辺の主要な頂で登り残していた「阿弥陀岳」を訪ねた。薄暮の中を八ヶ岳山荘から美濃戸口へと林道を歩き、いよいよ登山道へ。美濃戸口から行者小屋までの南沢沿いの道は、苔むした樹林帯を歩く場所が多く、如何にも八ヶ岳の登山道という趣だった。行者小屋の辺りからは視界も開け、目指す阿弥陀岳も眺められる様になる。

 行者小屋から10分程歩くと、赤岳へまっすぐ上る登山道を左に分け、中岳のコルへと登る斜面に取り付いた。ダケカンバの斜面を九十九折に登り、木々に白樺が混じる様になると稜線はもうすぐだ。稜線の直前に、やや急な斜面で足場が赤土で「ズルズル」と滑り落ちる処があったが、ロープを頼りに通過する。中岳のコルに登り詰めると一気に視界が開けた。正面には権現岳と編笠岳の山塊が大きく見え、雲海の向こうには富士山を望む事が出来た。振り返れば赤岳から横岳・硫黄岳へと続く八ヶ岳の主稜線。そして右手には、阿弥陀岳への急斜面が覆い被さる様に迫っていた。

 中岳のコルから進むと、直ぐ急斜面に取付く。折れ曲がった鉄梯子を過ぎると、岩場が現れた。岩の筋に沿って、先ずは左下から右上へ、そして岩の端から左上へと登り、其処からは鎖に捉りながら真直ぐと登る。一旦平らになるが、次の数mの岩壁が一番の難所だった。捉る処が不安定で、慎重に足を運ぶ。岩壁の上が崩れやすい赤土の斜面で、滑らない様にゆっくりと進んだ。登山道の両側にハイマツが現れる様になると傾斜も緩やかになり、一息で山頂へと到着した。

 阿弥陀岳の山頂は、直前の狭くて急な岩場からは想像できない程に広々としていて、気持ちの良い場所だった。沢山の登山者が思い思いの場所で休んでいる。中岳のコルから一気に高度を上げた御蔭で、権現岳は見降ろす様になった。雲海に浮かぶ富士山は流石に高い。振り返るとコルを挟んだ赤岳が大きく聳え、横岳から硫黄岳へと連なる稜線景色が素晴らしい。八ヶ岳南部の全貌が一望出る阿弥陀岳からの眺めは素晴らしいものであった。

上の写真:苔生した南沢沿いの登山道、次の写真:行者小屋から阿弥陀岳 
次の写真:岩場を登る 下の写真:山頂より赤岳方面







檜尾岳(長野)    

2019年8月4日

千畳敷7:05→極楽平7:30~35→島田娘7:45→濁沢大峰8:25~30→檜尾岳手前鞍部8:55~9:00→檜尾岳9:25~55→檜尾岳手前鞍部10:15~20→濁沢大峰11:00~10→島田娘手前11:50~55→島田娘12:10→極楽平12:20→千畳敷12:45

 今年初めてのアルプスの山として、中央アルプスの檜尾岳を訪ねた。前日の雷雨のためバスとロープウエイの始発が1時間遅れて、千畳敷に着いたのはは7時少し前だった。千畳敷のカールには高山植物が沢山咲いていたが、チングルマは終わりかけの様だ。千畳敷カールを登りきり極楽平へ上がると、正面に三の沢岳、左手には宝剣の向こうに木曽駒ヶ岳、右手には島田娘の頂が大きく、アルプスの山の真ん中にいる事を実感する。極楽平から少しの登りで島田娘(2858m)のピークに着く。標高的には此処が今日の最高点で、目指す稜線の先に空木岳、南駒ヶ岳等の頂が大きい。その手前の左奥に熊沢岳、右手前に檜尾岳が見えていたが、空気が澄んでいて遠くの山が近く感じられた為か、熊沢岳を檜尾岳と勘違いしていた
 島田娘から一旦鞍部に下り、次のピーク濁沢大峰に登り返す。「濁沢大峰」から暫くは、大きな岩の塊が次々と現れる稜線を歩く様になる。恐竜の背中を歩いている様で、なかなか距離が進まない。檜尾岳方面から歩いて来る単独行の登山者と挨拶を交わすと、空木岳の小屋から歩いてきたという。この時すでに5時間は歩いていた訳で、流石はアルプスの山、健脚な登山者が多い。
 2つ目の大鞍部に降りると、正面には次の大きなピークの斜面が現れた。さっそく斜面へと取り付く。斜面に着けられた展望の良い登山道を登りきると、頂には大きな標柱が立っていた。檜尾はまだ先だと思っていたら、先に到着していた登山者から「此処が檜尾岳だよ」と教えられた。標柱をよく見ると確かに「檜尾岳」と掘ってあり、東へ向かう尾根を少し下った処には避難小屋が立っていた。間違い無く此処が檜尾岳の頂だった。
 檜尾岳の頂は展望が素晴らしく、正面には熊沢岳から空木岳・南駒ヶ岳へと続く稜線が。振り返ると島田娘の奥に木曽駒ヶ岳。西には三の沢岳の奥に御岳山。東は伊那谷の向こうに霞のかかった南アルプス。360度の大展望を心行くまで楽しんだ。朝早く登り始めた登山者の到着時間帯なのだろう。山頂には5~6人の単独行登山者が丁度出合う形になった。極楽平からほぼ同じペースで歩いていた単独行の登山者は、未だ時間があるから熊沢岳まで行くと言って山頂を後にしていった。熊沢岳もなかなか魅力的な頂だったのだが、檜尾岳に着いて何かホットして力が抜けてしまった感があり、ロープウエイが1時間遅れた事を言い訳にして、今日は此処でひき返す事にした。それにしても今年初めての夏山の大展望。山景色を堪能した檜尾岳であった。

上の写真:千畳敷から極楽平へ、次の写真:極楽平から木曽駒ヶ岳方面 
次の写真:稜線を歩く 下の写真:山頂より空木岳・南駒ヶ岳方面



秋田駒・馬場の小路(秋田)    

2019年7月28

国見温泉815→横長根8:55~9:00→第二展望台9:25~30→分岐935→馬場の小路945~10:20→分岐10:30→第二展望台10:35→横長根1050~55→国見温泉11:25

 緑色の湯が珍しい国見温泉石塚旅館に泊まった翌日、秋田駒ヶ岳にある馬場の小路を訪ねた。国見温泉は岩手県側から秋田駒ヶ岳を目指す登山口になっていて、2003年に秋田駒ヶ岳に登った時も此処から登っている。姫神山、白神山、森吉山と登った後、最終日の8月15日に訪ねた。花の山としての印象が余り無いのは、恐らくチングルマの大群落の花は終わった後だったからだろう。その後2016年の6月15日に、今度は秋田県側から登ったのだが生憎の雨空で、弥陀が池まで登り引き返した事を記憶している。残念ながら余り相性が良くない。今回も前日午後の方が天気が良く、登った日は稜線に出る前から雲の中を歩く様になってしまった。
横長根からの稜線は歩き易く、高山植物の花も多く他の富む事が出来たし、分岐から先の砂礫の斜面ではコマクサにも出会う事が出来た。ただ最大の花畑である「馬場の小路」のチングルマは、既に花が落ちていてワタ毛を風に棚引かせていた。展望も期待出来ない既に登っている山だった事もあり、のんびりと「馬場の小路」を歩いてから、引き返して下山した。残雪の状況にもよるが、今度は6月末から7月初めの、天気の良い時に再訪したい秋田駒ヶ岳・馬場の小路である。

上の写真:花の咲く稜線下の登山道、 下の写真:霧に包まれる馬場の小路。


物見山 (岩手)    

2019年7月27日

山頂北広場11:00→物見山11:10→山頂北広場11:20

 遠野の南側にある高原地帯は「種山ヶ原」と呼ばれ、江戸時代からの馬の放牧地であった。標高600m~800mのなだらかな高原は、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」や「風の又三郎」等の作品の舞台にもなった場所でもある。戦後は県営の「種山牧野」となり、今でも夏には牛や馬が放牧されている。山頂直下には自然公園とキャンプ場があり、車で入る事が出来る。薬師岳の下山が天候の悪さも手伝って予定より早かった事から、種山高原の物見山に登ってから国見温泉に向かう事にした。
 山頂直下の広場に車を停めて、緩やかな遊歩道を辿って物見山へと向かう。高原は高い木が少なく、展望が良い。灰色の雲が立ち込めていたが、山の標高が低いせいで山頂も雲の下で遠望が利いた。もしまた来ることがあったら、山頂の草原に寝転んで「銀河鉄道の夜」でも読んでみたいなと思った室根山である。

上の写真:種山ヶ原を一望する、 下の写真:物見山の山頂。



薬師岳 (岩手)    

2019年7月27日

小田越6:10→700m標識6:30~35→1200m標識7:05~10→薬師岳7:20→1200m標識7:30→700m標識7:55~8:00→小田越8:10

 花の名山として名高い早池峰山。登山口になっている小田越から、峠を挟んで対峙しているのが薬師岳である。早池峰山の展望台として絶好の位置にあり、山頂からの眺望を楽しみに登山口へと向かった。
 登山口になっている小田越への林道には夏の土日は交通規制があり、麓の岳からシャトルバスで往復する。5時30分の始発バスは満席で小田越へと向かった。麓の岳では青空も覗いていたが、登山口の小田越は雲の境目の高度の様で、早池峰山も薬師岳も全くその姿が見えない。装備を再確認して薬師岳へ向かう事にした。
 木道で始まった登山道は、直ぐ普通の道になる。両側ともに自然林の濃い森で、霧に包まれた森は幽玄の景色で、木霊が現れてきそうだ。短い鉄梯子を越えた辺りからは岩も大きくなり、苔生した岩を乗り越えて高度を上げるにつれ霧が濃くなり、いよいよ深山の趣が濃い。森林限界を越えると、登山道脇にシャクナゲの花が現れた。山頂に近づきなだらかな道となると、登山道の両側に白いロープが現れた。自然保護と、道迷いを防止する両方の役割を担っているのであろう。御蔭で安心して進む事が出来る。
歩き始めて1時間10分、薬師岳の山頂に到着した。濃い霧で展望は全く無いのが残念だが、晴れていれば正面に早池峰山が屏風の様に聳えているのであろう。見えない山景色を想像しながら佇んだ、薬師岳の山頂であった。

上の写真:歩き始めの木道、 中の写真:苔生す登山道を進む。 下の写真:薬師岳の山頂。



室堂みくりヶ池周回 (富山)    

2019年7月21日

立山室堂みくりが池周回 8:40~10:30

 室堂の2日目、夏空が広がるとまでは行かなかったものの天候が回復。大日岳方面は、青空が覗くまでになった。以前に室堂を訪ねた時は、立山・劔岳・奥大日岳の3座に登る事が目標で、室堂周辺は通過するだけであった。今回は前日に浄土山にも登っていたこともあり、室堂の「みくりが池」周辺を、のんびりと散策する事にした。
 残雪の消えた室堂平は、高山植物の花が最盛期を迎えていた。チングルマ、コイワカガミ、イワウチワ、ヨツバシオガマ等々、様々な花々が高原風景に彩を添えている。下界から公共交通機関で簡単に訪ねることが出来る室堂は、観光に訪れる人も多く「みくりが池」周辺の道は登山道と云うより、遊歩道といった感じの歩き易い道であった。先ずは「みくりが池」を見降ろす中央広場へ向かう。池の左奥には奥大日岳、右奥には劔岳の稜線と立山、正面の奥に見える山並が何かと思い地図で確認すると、猫又岳や毛勝山の山塊であった。
広場からは左回りで「みくりが池温泉」へと向かうと、途中で屏風の様な立山が湖面に映る絶景ポイントがあった。もう少し青空が欲しい処だが、台風接近の中で贅沢は言えない。  
 「みくりが池温泉」からは「みどりが池」の脇を抜けて、立山に向かって歩く様になる。残雪の残る山を眺めながら、贅沢な散歩を続ける。ハイマツ帯と高山植物の花が咲く草原状の場所が交互に現れ、飽きの来ない道だ。隋種にあるベンチで休みながら、景色を楽しみのんびり歩く事2時間弱で室堂ターミナルへと戻る。夏の高山風景を堪能する事が出来た立山室堂であった。

上の写真:みくりヶ池、 中の写真:立山をバックに。 下の写真:みくりが池と立山。



浄土山 (富山)    

2019年7月20日

室堂9:40→展望台分岐10:15→北峰10:40~45→浄土山(南峰)10:55→北峰11:05→展望台分岐11:30→室堂11:50

 例年になく梅雨明けが遅く、九州の西を台風が北上して全国的に梅雨空が広がるなか、立山の室堂を訪ねた。長野県側の登山基地となっている扇沢から、関西電力の電気バスで黒部湖へと向かう。扇沢からのアルペンルートの利用は、97年7月に立山・劔岳・奥大日岳を、06年8月に赤牛岳を訪ねて以来だ。随分前の事だが扇沢のバス乗り場は結構混んでいた事を記憶している。今回は台風の余波で天気が悪いせいか随分と人が少ない。電気バス、レーブルカー、ロープウエイ、トロリーバスと、全て一番早い時間に乗車出来た御蔭で、9時に室堂へと辿り着いた。
 今晩宿泊する「立山ホテル」は室堂ターミナル直結のホテルで、余計な荷物はフロントに預けて軽装で浄土山を目指す事にする。雨交じりの霧で、最初から雨具を身に着けた。室堂平の十字路を右に曲がり、石の敷かれた登山道を登っていくと、展望台の手前で雪渓を横断する。この辺りからは濃いガスの中に入り、目指すべき頂きを認めることは出来ない。高山植物の咲く斜面を一気に登り高度を上げる。天気が良かったら、さぞかし良い眺めを楽しみながらの登りだった事だろう。展望台の分岐から30分弱で、浄土山の北峰に到着。さらに平坦な道を歩くこと約10分で、浄土山南峰に到着した。頂を示す標柱を確認して一山登った事にしたが、それにしても展望が全然無いのが残念な浄土山であった。

上の写真:雲に包まれる浄土山上部、中の写真:北峰への登り、下の写真:南峰の標柱。



高松岳 (秋田)    

2019年7月6日

泥湯9:10→1.7km地点10:10~15→小安岳分岐10:45~50→避難小屋11:35→高松岳11:45→避難小屋11:55~12:00→小安岳分岐12:45→子安岳12:50→小安岳分岐12:55~13:05→1.7km地点13:25~30→泥湯14:25

 全国的に梅雨空が広がるなか、秋田周辺だけが晴の予報になっている。丁度「泥湯温泉」に泊まることになっていた事から、登山口が泥湯の外れにある高松山に登る事にした。
 泥湯温泉からしばらくの間、登山道は「新湯」からお湯を引くパイプに沿って山肌を進む。最近多くなった豪雨のせいか、所々斜面の土が流されていて歩きずらい処もあり、距離の割には時間がかかる道だ。登山口から20分程で、開けた沢筋の上部から湯けむりが沸く場所に出た。「新湯」と呼ばれる湯の吹出口の様だ。新湯を過ぎると、道は深いブナの森を進む様になる。濃い緑の中、斜面をトラバースしながら高度を上げて行く。歩き始めて1時間程で、子安岳との中間標識に到着。標識の字は明瞭だったので、そう古いものではないようだが、標識は根元から倒れていた。この辺りから、登山者が少ないせいなのだろう、笹で道が不明瞭な場所が現れる。ただ要所には赤テープがあり、山慣れた人ならば問題ないだろう。 
 歩き始めて1時間30分、子安岳との分岐に到着する。小安岳は帰路に寄ることにして先を急ぐ。分岐から先は傾斜が緩くなり、快調に距離を稼ぐことが出来た。この辺りは緩やかな稜線で、天気が良ければ展望を楽しみながら気分よく歩ける道なのだが、あいにくの空模様で霧雨が降り出した。避難小屋を過ぎて虎毛への縦走路を少し歩いた処が、高松岳の山頂であった。展望が効かないのが本当に残念だ。帰路は周回コースを取らず、来た道を戻り途中で小安岳に立ち寄ってから泥湯へと下山した。

上の写真:ブナ林を登る登山道、中の写真:高松岳の山頂、下の写真:小安岳の山頂。



取立山 (福井)    

2019年6月23日

登山口7:00→林道終点7:10→山頂1km標識7:35→取立山8:00~10→山頂1km標識8:35→林道終点8:50→登山口9:00

 白山釈迦岳が今回の旅の目的であったが、前日に登山口を訪ねると、白山釈迦岳へ至る釈迦新道が通行止めになっていた。麓のビジターセンターを訪ねると、昨年の台風で沢にかかる橋が流されてしまい、釈迦新道は通行止めになっているという。迂回して登るには釈迦岳は遠すぎる。ビジターセンターの傍にある「白山温泉永井旅館」に一泊し、翌日は福井県との境にある取立山を訪ねることにした。
 永井旅館は登山者が多いのであろう、朝5時半から朝食に対応してくれる。朝食を済ませて県境の登山口へ移動、7時には歩き始めることが出来た。山頂への道は、登山口から直登するルートと大滝・水芭蕉園を経由するルートがあるが、怪しい空模様だった事もありコースタイムの短い直登コースを取ることにした。
 10分ほど林道跡を歩いていくと、「取立山1.6キロ」の登山口標識が現れる。此処からは登山道となり、新緑のトンネルの道が始まった。道は緩やかな九十九折で少しずつ高度を上げていく。「山頂まで1キロ」の標識が現れる事から、登山道脇にはレンゲツツジの花が見られる様になった。急登という様な場所もないまま傾斜が緩やかになり、木々が疎らになると三角点標識が現れる。山頂はその100m程先にあった。
 天気が良ければ「白山展望台」である取立山だが、今日は生憎ガスが濃い。真っ白な雲の向こうにある白山を想像しながら一時を過ごした取立山であった。

上の写真:林道終点、中の写真:レンゲツツジの咲く登山道、下の写真:取立山山頂。

亀山 (福井)    

2019年6月22日

南登り口11:25→亀山(越前大野城)11:35~45→公園登山口11:55

 街の至る所に湧水がある街「越前大野」。街の中心にある小高い丘「亀山」に、街を見下ろすように越前大野城が建っている。城を訪ねるのが目的ではあったが、城脇には立派な三角点があった事もあり、一山登った事にしたいと思う。
 平山城である越前大野城へは、麓にある湧水池脇の山門から、緩やかな登城路が付けられている。濃い緑を潜って石垣沿いに進む道は、なかなか趣があった。大手門を潜ると、城郭建造物が現れ、三角点はその傍らに設置されていた。眼下に越前大野の城下町、視線を上げると遠く白山の山並みが見える。標高は決して高くないが、山頂の風格充分の亀山であった。

写真:亀山山頂より白山を望む。



伊達紋別岳 (北海道)    

2019年5月26日

 登山口6:45→三合目(一望台)7:15~25→七合目8:00~10→前紋別岳8:35→紋別岳8:55→9:10→前紋別岳9:30→七合目9:50~55→三合目(一望台)10:20→35→登山口10:55

 5月の北海道山旅の3座目は伊達紋別岳。伊達市の郊外にあり、ハイカーが簡単に訪れることが出来る身近な山だ。登山口は社会福祉事業団「太陽の園」の中にあり、登山口付近には未だ桜が咲いていた。登山道は良く整備されていて、とても歩き易い。登山道脇にシラネアオイが現れ始めると、程なく3合目の「一望台」に着いた。西側の視界が開け、有珠山が望めたが春霞に霞んでいたのが残念だ。三合目からは、明るい尾根筋の道を進む事になる。6合目の標識を過ぎて、道の真ん中に鎮座する「ガンバレ岩」が現れると、7合目の「いっぷく広場」まで間もなくだ。
 7合目の「いっぷく平」は、紋別岳から南へ延びる尾根筋の小ピークで、登山道は此処から御大きく左へと曲がる。此処からは樹林帯が終わり、見晴らしの良い笹原の中を進んで行く。五月にしては暑い一日で日影が無いのが辛かったが、幸い良い風が吹いてきた。笹原のなだらかな尾根筋には花畑は無かったが、登山道脇には点々と高山植物の花が咲いていて、飽きの来ない道だった。前紋別岳を過ぎて9合目の標識を越えた辺りは、シラネアオイの群落が見事だ。
 登山口から2時間余りで紋別岳の山頂に到着する。眼下には伊達の市街地から太平洋方面が一望のもとだ。洞爺湖方面が、春霞ではっきりと見えなかったのが残念ではあったが、展望と沢山の花を楽しむ事が出来た。標高が高くない割には展望が素晴らしく、花も楽しめる伊達紋別岳。登山道の整備も行き届いていて危険な処も無い。山を好きになるかは最初に出合った山の印象に左右される事が多いが、簡単に展望と花を楽しめるこんな山と出会えば、きっと山の虜になる事間違いなしであろう。お気に入りの頂が、また一つ増えた。

上の写真:七合目より紋別岳方面。 中の写真:山頂手前のシラネアオイの小ピーク。 下の写真:紋別岳の山頂。



神威岳 (北海道)    

2019年5月25日

百松沢橋6:55→短縮道入口7:20→林道出合7:40→林道終点→7:55~8:05→見晴台9:00~10→神威岳10:00~20→見晴台10:55~11:05→林道終点11:55→12:05→短縮道入口12:35→百松沢橋12:55

 アポイ岳から下山後は麓のアポイ山荘で汗を流し、時間に余裕があったので、その日のうちに千歳まで移動し、翌日の神威岳に備えることにした。神威岳は昨年の秋に登ろうとしたが天候に恵まれなかった山で、再チャレンジの山だ。神威岳というと日高山脈の神威岳が有名だが、今回訪ねた定山渓近くの神威岳も、なかなか良い山であった。
 百松沢林道の橋を渡り林道を暫く歩く。途中で短縮道を経由して、林道終点まで丁度1時間かかった。登山道へ入ると2本の沢を越えて、尾根筋の道を上がっていく。単調な登りが続くが、道脇に現れる花々が目を楽しませてくれる。道の傾斜が増したころ、木々の間から山頂部と思われる岩塊が見え隠れする様になった。見上げるような位置にあり標高差がある事を実感する。
 歩き始めて約2時間で見晴台に到着、山頂部がしっかりと確認できる様になった。柱状節理が発達した台地状の山頂部は、正に神の降立つ舞台の様にも見える。登山道側からだと、何処から登るのだろうと感じる程であったが、登山道は裏側から回り込む様にして付けられていて、シラネアオイの群落の咲く斜面を登ると、ひょっこりと山頂へと到着した。北西には未だ雪を纏った余市岳が大きく、南へ目を転じるとなだらかな無為根岳が座っている。決して大きな山ではないが、神の降立つ頂を感じることが出来る頂だ。 達成感ある山頂で、ひと時を楽しんだ神威岳であった。

上の写真:神威岳の山頂部。 中の写真:シラネアオイの咲く登山道。 下の写真:神威岳の山頂。




アポイ岳 (北海道)    

2019年5月24日

登山口7:25→登山道入口7:35→五合目8:25~35→分岐9:15→山頂9:45~10:00→幌満花畑10:20→分岐10:40→八合目花畑10:45~55→五合目11:20→第五休息所11:30~35→登山道入口10:10→登山口10:20

 何年越しかの挑戦で、漸く念願のアポイ岳に登る事が出来た。前夜の飛行機で千歳に入り、レンタカーで鵡川まで移動。早朝より移動してアポイ山麓の登山口には7時前に到着した。青空が広がる好天で、展望と花が楽しみだ。ビジターセンター脇の登山口から10分程歩くと登山道が始まるが、歩き始めて直ぐ登山道脇にはサマニユキワリの群落が現れる。
 明るく歩き易い登山道を登ること約50分で五合目避難小屋に到着、展望が一気に開けた。此処からはアポイ岳を右に見ながら展望の良い道になった。足元はカンラン岩の道となり、アポイアズマギク、エゾコウゾリナ等の固有種の花が彩る様になる。七合目を越えた辺りからは、ミヤマオダマキやエゾコザクラ、チングルマ等の花が次々と現れる。花を追いかけている内に登山道は幌満花畑へのトラバース道を右に分け、山頂への最後の登りとなった。
 アポイ岳は6合目付近で一旦森林限界を越えるが、9合目辺りから再びダケカンバの林となると程なく山頂へ到着。山頂の周囲はダケカンバの疎林帯で、林の間から吉田岳へと続く稜線を認めることができた。大展望とはいかないが、花の山旅に大満足のアポイ岳であった。

上の写真:海岸線よりアポイ岳。 下の写真:8合目付近の花畑。


三ノ塔 (神奈川)    

2019年5月18日

ヤビツ峠10:00→登山口10:25→二ノ塔11:15~25→三の塔11:35~13:10→二の塔13:30~35→登山口14:25

 カタクリ会の定期山行で、丹沢の三ノ塔を訪ねた。丹沢山系の盟主である塔ノ岳へは幾筋かの尾根が伸びている。ヤビツ峠からのルートは所謂「クラッシックルート」で、古くから良く歩かれて来た為に、一時は植生が衰えてハゲ尾根化が進行した。そんな事もあって、丹沢を訪ねる時には避けていたルートで、今回のコースは初めて歩く道だ。
 秦野からバスでヤビツ峠まで入り、林道を一旦下り登山口へと向かう。雨がパラツいたが、直ぐ止む。何とか空は持ちそうだ。人気の山だけあって、沢山の登山パーティーが前後しながら高度を上げていく。植生もかなり回復している様で、道は意外と歩き易かった。登山口から約1時間で「二の塔」の小ピークへ、三ノ塔へは其処から約20分で到着した。
 今回の参加者は10名。全員コースタイム内で登りきる事が出来た。早速幾つかあるテーブルの1つを借り切って、焼肉、サラダ、みそ汁等が用意され、恒例の山頂パーティーが始まる。時折雲間から覗く山景色を肴に、大いに楽しむ事ができた三ノ塔であった。

上の写真:二ノ塔より三ノ塔を望む。 下の写真:三ノ塔にて。



新湯富士山 (栃木)    

2019年5月12日

大沼駐車場9:05→登山口9:10→新湯富士山9:45~10:05→登山口10:40→大沼駐車場10:45→大沼展望台10:55→大沼駐車場11:05

 かたくり会のオプション山行で福島県の桧枝岐を訪ね、山菜狩を実施した。今年は4月に雪が降ったせいで舟岐川林道はキャンプ場の少し先で通行止となっていて、奥に入る事が出来なかったが、フキノトウやコゴミを採取。事前に用意したタラノ芽、ワラビ、山ウドなどと合わせて、初日はキャンプ場で山菜料理を楽しんだ。
 翌日は朝四時半に目覚めたが、冷え込みが厳しい。ラーメンの御湯が大鍋で沸くまで1時間近くもかかる程だ。手際よくテントやターフを撤収して、7時前にはキャンプ場を出発して塩原へと戻る。今日の山は新湯富士山。塩原温泉から日塩もみじラインを走った処にある1184mの山だ。大沼の駐車場に車を停めて、自然林の中を歩き始めた。富士山の形をしているだけあって、登る程に斜面の傾斜がきつくなる。未だ冬枯れの木々間を抜けて一気に高度なを上げる。山頂手前には大沢崩れを思わせる崩れた谷筋もあった。流石は富士山だ。登山口から約35分で、新湯富士山の山頂に到着する。山頂周辺には、登拝で登った人の納めた札も置かれていた。
 新湯富士山の直ぐ近くには、小さな湿原と大沼という池がある。湿原の周囲を一周している遊歩道を進み、池のある反ね対側の端へと向かった。風が薙いでいれば穏やかな湖面に逆さ富士が移るのだが、この日は少し前から風が吹き始め、湖面に映る富士山を拝むことは出来なかった。2時間弱の軽登山ではあったが、天候にも恵まれて充実した山行になった。

上の写真:登山口。 中の写真:新湯富士山頂。 下の写真:大沼からの新湯富士。


城山 (富山)    

2019年4月28日

峠10:10→展望台10:20→千石城山10:35~40→展望台10:50→峠 12:00

 山名で最も良く聞く名前に「城山」がある。戦国時代末期に平地に城が築かれるようになるまで、攻め難く守り易い地の利と、展望を兼ね備える山の頂は、砦を築く格好の場所であった。このことに由来する山名が各地に残っている。千石城山もそんな山の一つで、戦国時代の土肥氏が築いた城跡が残っている。
 この千石城山の特徴の一つは、山頂からの素晴らしい展望だ。剱岳西面の端正な姿が、真近に望むことが出来る。早乙女湖湖畔の自然公園から林道を上がった処が登山口で、1時間程度の登りでこの山頂に立つことが出来る。そして林道を峠まで上がれば、山頂までは30分とかからない。99年に地元の人に教えられて登った事があるが、雪の付いた剱岳が見たくなって久し振りに再訪した。この日も、多くの地元の人が登っていて、結構賑やかだった。山頂からは雪を纏った剱岳を拝むことが出来たが、平成最後のトレッキングを見送る様に、山の上には彩雲がかかっていた。

上の写真:城山の山頂部。 下の写真:山頂からの劔岳。


高峰 (茨城)    

2019年4月13日

公民館前10:35→五代力堂11:00→稜線分岐11:40~55→高峰12:00→ハングライダー飛行台12:25~13:45→峠14:15→展望台14:45~55→公民館前15:40

 4月度のカタクリ会定期山行は、茨城の高峰山。高峰山がある桜川地区は、「西の吉野・東の桜川」と言われるほどの桜の名所である。平安時代に紀貫之が歌に詠んだほどで、山には沢山の山桜が自生していた。吉野は秀吉の時代に花見のために植えられた桜が多いのに対して、桜川の山桜は自生の山桜がほとんどで、色合いや枝ぶりも多様なのが面白い。桜川の桜は江戸時代に隅田川や皇居、上野の山などに植えられた桜で、伐採されソメイヨシノに植え替えられる前までは、江戸の花見の桜も桜川から運ばれた山桜が中心だったという。
 訪ねた日は、桜の時期に年4日間だけ運行されるバスを利用して高峰の麓まで入り、直登ルートで高峰の頂を踏んでから、展望の良い稜線で昼食。下山路に山桜の自生する斜面を下る道を降りたが、時折視界が開けた時に眺められる山桜の山肌が見事であった。

上の写真:山桜の咲く山肌。 下の写真:ハンググライダー飛行台にて。





平尾富士・秋葉山(平尾城)(長野)    

2019年4 月7日

センターハウス9:20→稜線石場10:00~10→平尾富士10:30~55→鳥居1110→林道11:30~40→秋葉山11:50~12:20→林道12:30→センターハウス12:50

 深田クラブ総会の前にお声がけを頂き、佐久の平尾富士に登る事になった。以前から気になっていた山に、遂に登る機会を得た。佐久のハイウエーオアシスからエスカレーターでスキーガーデンのセンターハウスへと上がる。登山口は、ゲレンデの脇に設けられていた。葉を落とした雑木林の中を登っていくと、一旦林道に出る。此処から一旦左へ下り、階段状の登り口から再び登山道へ復帰、道には「忍耐の小径」と記されていた。歩き始めて約30分で大きな石の置かれた展望の効く場所に出る。一休みしたが風が冷たい。
 休憩場所から少し上った処で吾妻屋を通過。「しらかば小径」を左へ分け、階段を一登りした処が山頂であった。生憎の曇天で展望の効かないのが残念だったが、晴れていれば佐久平を挟んで八ヶ岳が見事に望める眺めの良い山頂の様だ。山頂には社務所が建てられていて、中には立派な石組みの社が置かれていた。
 下山路は、鳥居の建つゲレンデトップに下り、此処からは正式には登山道になっていない稜線づたいに平尾城址を目指す。途中の林道へ降りる斜面が10m弱の崖になっていて、ロープを使って下ることにする。二番目に降りたが、あと1ピッチだと思って飛び降りた残り1mという処で、ズボンの裾が小枝に絡まり転倒する。先に降りた方に外してもらい事なきを得たが、もし単独行だったら結構危険な場面だった。この日は油断してスパッツを付けていなかったのも、裾が絡まる原因だったのだろう。油断せず、足場をしっかり確認するという基本を、再認識させられた場面だった。
 林道を越えてから再び雑木林の踏み跡を辿っていくと、約10分で城跡に到着した。空堀が切ってあって、石垣も残っている。曲輪が数段続いていて、最後に平らな本丸跡に到着。ここで行きの横川SAで買った「だるま弁当」でお昼にした。初めて経験した「体が逆さまになる転倒」、「だるまさん」を買ったからかもしれないと一人納得した平尾城址であった。

上写真:平尾富士山頂。中写真:林道の崖道。この最後で転倒した。下写真:平尾城のあった秋葉山。


天狗高原・天狗森 (四国)    

2019年3月31日

天狗高原駐車場8:45→展望台9:00→分岐9:10→天狗森9:15→分岐9:20→展望台9:30→天狗高原駐車場9:45

 五段城から天狗荘のある峠まで戻り、今度は天狗高原の最高地点である天狗森を目指す。登山標識は無かったが、駐車場から天狗高原キャンプ場を抜けて、稜線にある展望台へ向かう。10分程登ると、稜線部の下に、木で組まれた展望台が現れた。展望台の奥に、漸く「天狗森」を示す山頂への標識が現れた。
 展望台からは、緩やかなアップダウンを繰り返しながらの道となる。所々で展望も開け、気持ちの良いトレイルだ。苔生す地面と冬枯れの灌木帯は少し寂しい風景だが、あと1か月もすれば若葉萌ゆる道になるのだろう。峠から25分、天狗森の山頂に到着する。山頂の少し手前は南側の展望が開けていて、高知南部の山並みが一望できた。山国四国の山景色と、四国カルストの景色を楽しむことが出来た山旅であった。

上の写真:展望台付近より五段城を望む。 下の写真:天狗森の山頂。

五段城 (四国)    

2019年3月31日

五段高原道路西谷8:05→五段城8:20→五段高原道路西谷8:30

 五段城は四国カルスト台地の代表的なピークで、三角点は五段高原を東西に走る県道の直ぐ脇にある。路側帯が広がった処に車を停め、水場の跡と思われる辺りから踏み跡を辿り山頂を目指す。五段城の山頂部と思われる一帯は、中低木の木が固まって生えている。三角点はその中にあるのだろう。西側から回り込むようにして樹林帯に入ると、三角点とペンキの禿げた山頂標識がみつかった。登山道から外れて年月が経っている様で、山頂部は荒れ気味であったが、三角点は踏むことが出来た五段城である。

カルスト大地の丘の上が、五段城の山頂。


高賀山 (岐阜)    

2019年3月24日

登山口駐車場7:35→岩屋8:20~25→御坂峠9:00→高賀山9:20~25→御坂峠9:40→岩屋10:00~10→登山口駐車場10:45

 彦根で一泊した翌朝、東近江は冷たい雨が降っていた。関ケ原を越える頃には雪になっていて、今日の山は無理かと思う程だったが、大垣に近づく頃には天候も回復、予定通り高賀山を目指すことにする。
 高賀神社の奥にある登山口駐車場から、小雪の舞う中歩きはじめる。林道を横断する辺りから本格的な登山道となり、七曲の標識を越えると急に斜度が増した。途中の岩屋を過ぎて暫く登ったところで、小岩の斜面に小雪が積り、登山道が判別し難くなった。2つの樋状の筋を、暫く行きつ戻りつする。足場のしっかりしてそうな左ルートを選び登っていくと、果たして100m位先で2つの筋は合流していた。
 登山口から約1時間で御坂峠に到着、ここからは稜線上の道となる。明るい尾根筋の道は、所々で展望も開けて気持ちが良い。歩き始めて1時間30分、高賀山の山頂に到着した。高賀周辺の天気は回復し青空も覗いていたが、白山・北アルプス方面が雲に覆われていて眺望が利かないのが残念だ。ただ朝の雨を思えば充分な登山日和だ。春の小雪降る山を楽しむことが出来た、高賀山であった。

上の写真は、登山道半ばにある岩屋。下の写真は高賀山山頂。

八幡山 (滋賀)    

2019年3月23日

ロープウエイ山頂駅12:55→八幡山13:00→ロープウエイ山頂駅13:10

 近江商人の中でも早くから活躍した八幡商人の拠点だった近江八幡。古い屋並の街の裏手にあるのが八幡山だ。ロープウエーを使えば5分で山頂部まで上がれる。山頂部に築かれた八幡城を訪ねるのが主目的だったが、城郭の一角に八幡山の山頂があった。折角なので三角点と山頂標識に触れてくる。山頂からは、朝に訪ねた観音正寺も望める、展望の良い場所だった。

近江八幡山城の一角にある八幡山の山頂。

三上山 (滋賀)    

2019年3月23日

駐車場10:30→登山口10:43→三上山11:15~18→登山口11:43→駐車場11:55

 この日の二山目は三上山。通称「近江富士」と呼ばれている山だ。琵琶湖の南に位置し、小さいながら富士山の様な円錐形をした形の良い山だ。麓の駐車場から自然公園を抜け登山道へと入ると、道は一般道と健脚コースに別れる。健脚コースは、ほぼ直登する形で道が付けられていて、登山口から30分程度で山頂に到着した。鳥居の先にある岩に締縄が結ばれてていたのが印象的で、眼下に南近江を見下ろせる気分の良い山頂であった。

三上山の山頂の鳥居。

繖山 (滋賀)    

2019年3月23日

観音寺駐車場8:50→観音正寺9:00→分岐9:05→観音寺城本丸9:10→分岐9:15→絹笠山9:23~25→分岐9:34→観音正寺9:38→観音寺駐車場9:45

 日本100名城の観音寺城を訪ねた足で、城のある山の三角点が置かれた繖山(きぬがさやま)を訪ねた。駐車場から石段を登り、人魚伝説のある観音正寺を参拝。観音寺城は、寺の奥にある小ピークを本丸としていて、繖山は、本丸へ向かう途中から分岐し、尾根を400m程進んだところが山頂だった。しっかりとした三角点も置かれていた事から、一山の頂を踏んだということにしたい。

観音寺城の一角にある繖山の山頂。


官ノ倉山 (埼玉)    

2019年3月17日

竹沢駅7:15→三光神社7:45→登山口7:50~55→官ノ倉山8:20~9:00→石尊山9:10→下山口9:40→東武竹沢駅10:00

 八高線の竹沢駅から、奥武蔵の官ノ倉山へ登った。官ノ倉山は隣の石尊山と共に、かつては神々が降臨して降り立つ山として「神倉山」と呼ばれていた。それが訛り「官ノ倉」になったという謂れのある山である。何故この山を神が選んだのかはさておき、奥武蔵の山並みの東端に位置していて、展望の良い山だった。
 八高線の竹沢駅から、梅の花や早咲きの桜を楽しみながら、のどかな田園を歩く事40分で登山口のある天王池に到着する。此処からのルートは 「外秩父七峰縦走」のルートとも重なっていて、縦走路である標識が次々と現れる様になった。杉林の斜面を上がる道を登っていくと、15分程で開けた尾根筋へ出る。此処を左折したら山頂は直ぐだった。関東平野を眼下に収める山頂は気分の良い場所で、頂上ラーメンを頂いてからコーヒーで一服。早春の里山景色を眺めながら、のんびり山行が出来た官ノ倉山であった。

官ノ倉山の山頂。


九千部岳 (長崎)    

2019年2月24日

国道脇登山口8:10→分岐8:40→九千部岳9:00~05→分岐9:20→国道脇登山口9:50

 島原半島の中央に大きな山体を据える雲仙普賢岳。その北側数キロの位置に、独立峰状にそびえている山が九千部岳だ。国道脇の登山口から、九千部岳を目指した。九州自然歩道にも選定されている登山道は良く整備されていて歩き易い。苔むした石の坂道を上り下りしてからは、平坦な道が続く。中低木の樹林の蔭から、九千部岳の山頂部が見え隠れする様になると、程なく田代原への道との分岐に到着した。
 分岐からの道は次第に傾斜を増し、山頂部へ向けて一気に高度を上げる。小さな岩場を幾つか超えると、平坦な山頂部に達する。例年の二月であれば霧氷で危機が白く染まる日が多いが、今年は暖冬で霧氷景色を見る事は出来ないのが残念だ。山頂部の低木をかき分けながら歩いていくと、山頂標識の建つ頂きに達した。振り返ると雲仙普賢岳が大きく聳えている。薄曇りで霞がかかっているのが残念だが、島原半島北部の山並みと、眼下に有明海を望む事が出来る気持ちの良い山頂であった。

国道の峠から見た九千部岳。橘湾を背にして山頂を目指す。


七つ岳 (長崎・五島)    

2019年2月23日

県道登山口12:05→稜線12:10→七つ岳12:40~45→稜線13:10→県道登山口13:15

 鬼岳を下山してから、福江島内を七つ岳の登山口に移動する。七つ岳は、五島列島最大の島である福江島のほぼ中央部に位置し、スラっとした山並みが実に形よく、とても標高431mの頂には見えない。もっともこの頂、西側から見ると山頂稜線が鋸の歯のように見えるのだが、島の中心部からは優美な姿を望む事が出来る。この七つ岳に、地蔵堂の鳥居の建つ県道登山口から登る事にした。
 登山道は、明るい樹林帯の中を登り始め、歩きだして数分で樹林帯の稜線に出た。歩き易い路がしばらく続いたが、小さなピークを一旦下ってからは、所々で岩稜が現れる様になった。高度も一気に稼ぐ。それ程は危険がないからだろう、手掛かりは岩の凹凸だけで、足を滑らせない様に慎重に岩場を越えた。歩き始めて40分弱で山頂に到着すると、一気に視界が広がった。西側には真っ青な海と複雑な入江が眼下に見える。南北には福江島の山稜帯、東側には島中央部の丘陵地帯と、島の景色をぐるりと一望することが出来た。離島の山景色を楽しむことが出来た七つ岳である。

島中央部から見た七ツ岳。下は七ツ岳山頂から海岸線わ望む。

鬼岳 (長崎・五島)    

2019年2月23日

公園登山口10:40→鬼岳11:00→公園登山口11:15

 五島福江空港の直ぐ脇にあって、饅頭の様な丸い形の丘陵が、遠くから見とてもそれと判る鬼岳である。山の中腹から上が、芝とカヤトに覆われていて遮るものが無く、標高き315mしかないが展望が頗る良い頂だ。台地の上に噴火で出来た臼状火山で、容の良い山だ。 登っていくと眼下に福江の街、福江島南部の丘陵風景が手に取る様に見える。海の向こうには、五島の島々が輝いていた。気分よく散歩気分で登れる印象深い頂であった。

饅頭の様な形をした鬼岳。

日山 (福島)    

2019年2月16日

田沢登山口7:37→日山二子山8:27~35→田沢登山口9:05

 東に隣接した浪江町のエリアが避難指示解除になり、2018年春に東日本大震災以降初めて山開きが開催された日山。阿武隈山地で2番目の標高を持つ日山を、雪の付いた季節に訪ねた。先週の雪もあり、スノーシューとストックを持参しての登山だったが、雪は思ったほど深くはない。軽アイゼンも付けず1時間の登りで山頂まで達することが出来た。この日は薄曇りで遠望が効かなかったが、日山の山頂は富士山が望める最北の山という事で、山頂広場には立派な展望台が設置されていた。軽い雪上ハイクを楽しむ事が出来た日山である。

広々とした日山の山頂。

二子山・乳首山 (神奈川)    

2019年2月10日

南郷中学校8:20→二子山8:50~55→尾根筋取付9:20→六把峠9:45→乳首山10:10~15→田浦梅林10:50~11:30→田浦駅12:00

 逗子からバスで南郷中学まで入り、二子山と乳首山を経由して田浦の梅林までを歩いた。三浦半島の二子山山系は、近郊の山とは思えないほど、深い森と谷筋がある。南郷中学から二子山、東逗子へと向かう道までは良く整備されているが、森戸川へ下る脇道に入ると急に道が細くなった。沢歩きの様な森戸川沿いの道から、六把峠へと伸びる尾根筋を辿って乳首山へ。細かなアップダウンを繰り返し乳首山へ着くと、東京湾の青い海を望むことが出来た。下山路は田浦梅林へとったが、この下りが以外な急坂だった。梅林はまだ咲き始めであったが、スイセンと早咲きの白梅の競演を楽しむ事が出来た。

乳首山の山頂から横須賀方面を望む。

三浦武山・三浦富士 (神奈川)    

2019年2月2日

津久井浜駅10:05→登山口10:45→三浦武山11:15~13:00→砲台山13:25~30→三浦富士山14:05~10→長沢駅14:55

 カタクリ会の第215回定期山行で、三浦武山へ登った。京急津久井浜駅から、丁度収穫祭中のキャベツ畑を抜けて登山口へと向かう。登山道は階段が多い道だったが、約30分で山頂へ到着。展望台下のベンチで新年会を兼ねた昼食にする。焼肉、おでん、サラダ、薫製、鶏手羽等を肴に2時間近い昼食タイムを楽しんでから、砲台山、三浦富士への稜線をミニ縦走。小春日和の中、楽しい山行となった三浦武山である。

三浦武山の山頂にて。

石垣山 (神奈川)    

2019年1月27日

駐車場13:45→石垣山13:50→駐車場14:00

 石垣山は、豊臣秀吉が北条氏の治める小田原城を攻める際の城として、山城が築かれたことで有名な山である。静岡の城旅の締めくくりに、その石垣山を訪ねた。駐車場から、何段にも積まれた石垣を抜け見晴らしの良いところへ出ると、眼下に小田原の街と相模湾が見渡せる。その一段高いところが山の山頂で、かつて本丸が置かれた前面が広い空間になっていた。小田原を眼下に一望できるこの場所に城ができた時、戦いも勝負あったという事になったのだろう。そんな事を実感した石垣山である。

石垣山山頂より、小田原・相模湾方面を望む。

甲佐岳 (九州)    

2019年1月19日

福城寺登山口12:20→吉見神社12:53→三角点12:56→吉見神社12:59~13:05→福城寺登山口13:25

 甲佐岳は初期の九州百名山に選ばれていた頂であるが、改訂版では外されてしまっている。福城寺の裏手から始まる登山道は、杉と竹の混合林の中を登っていく。ジグを切って登る登山道を進むと、30分程で展望の良い吉見神社へ出る。此処に「甲佐嶽」の標識が建てられているが、三角点の山頂は100m程、林の中を進んだ処にあった。低山ながら堂々とした独立峰であり、容易に登れる手頃な山里山として、もう少し注目されても良い気がした。

写真は、登山口より甲佐岳を見上げる。



万年山 (九州)    

2019年1月18日

林道ゲート12:05→避難小屋12:25→登山道入口12:30→万年山12:35~50→登山道入口12:55→避難小屋13:00→林道ゲート13:15

 万年山は、大分県の玖珠にある柱状節理が見事に発達している頂きだ。2017年11月に、南側の法善寺温泉側より自然歩道を辿り、山頂部まで200m位の場所迄登ったものの、笹原に登山道が消えていて下山路が不安になり、山頂目前で引き返した頂きでもある。今回は北側の林道を辿って吉武台牧場まで車で入り、此処から歩き始める事にした。
 牧場の作業道を上がっていくと次第に視界が開け、眼下に玖珠盆地が一望できる様になる。台地状の万年山の山頂部が見える様になると、程なく避難小屋を通過して林道終点となった。此処からは300段の階段道だ。ミヤマキリシマの咲く頃は、大勢の登山者があるのだろう。登山道は過剰な程に整備されていて、階段が終わると広々とした山頂に到着する。冬晴れの一日で、南東に九重連山、東に由布岳、北に玖珠盆地が望める山頂は気持ちが良い。南東方向には、2017年辿り着いた辺りの笹原が、すぐ近くに見降ろせた。本当にすぐ近くまで来ていたのだなと、改めて確認することが出来た。

上の写真は万年山の山頂。下の写真は山頂部のススキ原と九重連山。



猪狩山 (奥秩父)    

2019年1月5日

古池バス停10:55→猪狩神社11:05~10→林道出会11:45~55→猪狩山12:35~25→作業道終点13:40~50→猪狩山822m地点14:05~10→作業道林道分岐1450→林道出会15:00~05→古池バス停15:30

 2019年の2座目は奥秩父の猪狩山。干支の山という事で、猪の字の付く山を訪ねることにする。三峰口から村営バスで古池迄入り、此処から歩き始める。猪狩神社の社をお参りしてから登山道へと入る。
入口は標識が無く赤テープのみで判りにくい。スギ林の斜面を登っていくと、道は一旦林道へと出る。此処からが本格的な登りになった。道は50度程あるかと思われる急斜面を、ジクわ切って付けられていた。落ち葉と、ザラザラの斜面は滑りやすく注意深く登る。一気に高度を稼いだところで、祠のある頂に出た。登山地図での猪狩山は未だ先に位置しているが、後に地元の人に聞くと、この頂が元々の猪狩山なのだそうである。
 此処で握飯の昼食を採った後、稜線伝いに822mのピークを目指すと、祠から10分程で作業道に出た。所要タイムから日没前に下山する為に一旦822ピークのを諦めたが、作業道を進むと反対側から822mのピークに登れそうで、荷物を置いて822ピークのピークを踏むことにする。作業道は地図にも記載が無く不安もあったが、無事に林道にも合流し明るいうちに下山する事が出来た。少々ハードではあったが、充実した山旅となった猪狩山である。

上の写真は林道出会からの急斜面。下の写真は祠のある猪狩山の山頂。(登山地図では鞍掛山)

三浦武山 (三浦半島)    

2019年1月4日

津久井浜駅7:50→登山口8:25→三浦武山8:45~9:05→砲台山9:18→三浦富士9:45~10:20→下山口9:25→長沢駅8:50

 2019年の登り初めは、三浦半島先端部にある三浦武山。京浜急行の津久井浜駅より、津久井川に沿って登山口へ。明るい登山道を登る事30分で山頂に到着した。展望台からは三浦半島の先端部から伊豆大島、東京湾を挟んで房総半島の山並まで望むことが出来た。天気の良い一日で、砲台山を経由して三浦富士へとのんびりと歩く。帰路は、駅へと下山した。

写真は、三浦武山展望台より三浦半島の先端部。