温泉天国の東北地方。至る所に湯が沸いていて、何処に行くか迷う程。そんな東北での湯旅です。
青森の湯旅
碇ヶ関温泉 2012年8月 日帰り
酢ヶ湯温泉 1996年8月 日帰り
秋田の湯旅
男鹿温泉 雄山閣 2024年4月20日 宿泊
2024年の4月、秋田の桜旅に宿泊したのが、男鹿温泉の雄山閣です。ここの特徴は何といっても、自噴する温泉が、そのまま湯舟に注がれている事。シュウシュウ音を立てて吹きだす御湯が、鉄のパイプから噴き出しているのだ。湯の成分が濃く、入っていると肌がツルツルになる。一週間ってもその効果が持続する御湯は初めてだった。食事も独特で、夕食には出し汁に熱した石を入れ魚貝を炊き上げる「石焼料理」が出されたが、これが美味しかった。再び訪れ亭温泉である。
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泥湯温泉 奥山旅館 2019年7月6日 2023年7月8日 宿泊
2019年の夏、営業が再開した泥湯温泉奥山旅館を訪ねた。泥湯は硫化水素の蒸気が立ち上る谷筋の温泉で、数件の旅館と立ち寄り湯のある小さな湯場だ。湯殿は、文字通り白色の泥が混じった大露天風呂と、内湯から繋がっている川沿いの露天風呂がある。特に川沿いの露天風呂は、少し温めの薄い濁り湯で、川のせせらぎを聞きながら、心地よく長湯してしまった。食事は山菜の前菜で始まり、鯉の昆布〆、岩魚塩焼、茸の天婦羅、牛の鉄板焼、地鶏のすき焼と多様で、どれも美味しくいただく事が出来た。
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乳頭温泉 鶴の湯山の宿 2017年6月、2014年7月 宿泊
足元から自噴する露天風呂で有名や鶴の湯の別館が、鶴の湯山の宿である。国道からは車で5分程度で、鶴の湯の手前にある。建物は鶴の湯より新しく、快適性は山の宿に軍配が上がる。温泉は鶴の湯と同じ源泉で貸切風呂が3つ、との湯も山の宿らしい素朴な造りだ。滞在中は、何時でも鶴の湯本館のお湯へ入りに行ける。食事がまた美味しい。囲炉裏端で頂く山の幸の料理。地元の山芋と豊富な山の幸を独自の味噌味に仕上げたもので絶品である。他にも、肉や旬の野菜をしょっつるで下味をつけて囲炉裏の網で焼く素朴な料理は、また食べに来たくなる。
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強首温泉 樅峰館 2015年5月 宿泊
雄物川の畔にある強首温泉。そこで立派な門構えと建物で、一目でそれと判るのが樅峰苑である。この付近450町歩を有する大地主の本宅で、唐破風の玄関が宿泊者を迎えてくれる。建物は大正六年に完成したもので、国の登録有形文化財にも指定されている。お湯は黄土色をしたナトリウム泉で、内湯の他に貸切の桧の半露天風呂が2つあり、庭と緑を楽しみながら、ゆったりとした一時を過ごすことが出来た。
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乳頭温泉黒湯 2005年9月 日帰り
岩手の湯旅
夏油温泉 2024年9月14日 宿泊 2014年8月14日 日帰り
岩手県の北上から、北上山地に伸びる林道終点にある温泉で、5月~11月の季節営業。湯治客で賑わっていた昭和の面影が残るが、今は温泉好きが各地から訪れている。特筆すべきは、川沿いに沸く自噴温泉で、足元から新鮮な湯が湧き上がる処に湯舟が設けられた。2014年に牛形山に登った帰りに日帰りで立ち寄った。再訪したいと思っていた温泉で。2024年に漸く宿泊出来た。川の対岸にある「目の湯」が大雨で橋が流され入れなかったの残念だった。
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須川温泉 2024年7月6日 宿泊
岩手と秋田の県境にある栗駒山の登山口に涌いているのが、須川温泉である。湯量は1900ℓ/分と桁違いに多いが、2008年の岩手・宮城内陸地震以前は6000 ℓ/分も湧いていたという。御湯は強酸性のみょうばん緑ばん泉だが、入ってみるとそれ程刺激は強くなく、気持ちよく長湯が出来る御湯であった。
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国見温泉 石塚旅館 2019年7月27日 宿泊、 2017年7月 日帰り
秋田駒ヶ岳の岩手県側の登山口となっているのが、国見温泉である。以前に日帰りで訪ねたことがあったが、その時は随分混んでいた。今回は泊まりで訪ねたが、比較的空いていて、ゆったりとした湯浴みが出来た。硫黄分の濃い御湯は緑色をしていて、湯に浸かっていると湯の力を感じる。皮膚病など、一発で治ってしまいそうだ。宿泊代も安いのでいたしかたないかと思うが、食事がもう少し美味しければ良いのにと思わずにはいられなかった。
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国見温泉石塚旅館 2017年7月 日帰り
東和温泉 2010年5月 日帰り
須川高原温泉 2005年10月 日帰り
山形の湯旅
銀山温泉 能登屋 2024年6月8日 宿泊
山形北部の尾花沢から、宮城県境に向かって川を遡った処にある銀山温泉は、時代の流れが大正時代で止まった様な風情のある温泉街だ。川に面する温泉街にあって、ひときは大きな建物なのが、能登屋温泉旅館である。朝の連続テレビ小説「おしん」の冒頭、おしんが能登屋の2階から雪降る温泉街を眺めながら昔を懐古する処から物語が始まる。一度泊まりたいと思っていた能登屋旅館に漸く止まる事が出来た。御湯は滑らかで、食事も美味しかった。なにより湯上りに温泉街を「そぞろ歩き」できるのが良い。何時かまた訪ねたい温泉宿だ。
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姥湯温泉 桝形屋 2018年5月25日 2023年9月22日 宿泊
山形県南部の吾妻山麓の山奥にあるのが、姥湯温泉桝形屋だ。板屋峠から細い林道を辿り、漸く辿り着く場所にあり、ロケーションは「車で行ける温泉の湧く山小屋」といった趣のある宿だ。宿の裏手、谷筋に温泉が湧いていて、それが自然感一杯の湯船に注がれている。混浴露天風呂が2、女性用の露天風呂が1、男女別の内風呂が1つづつといった構成だが、谷筋の岩肌を眺めながら入る露天風呂は、とにかく気持ちが良かった。
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広河原温泉 湯の華 2016年8月12日 宿泊
山形県南部の飯豊山麓に、入浴する事が出来る自噴温泉がある。それが広河原温泉「湯の華」だ。露天風呂の真ん中に間欠泉の噴出口があり、30~40分毎にお湯を勢い良く噴き出している。一回噴出が始まると、徐々に吹きあがる泉の高さが高くなり、約5分間の間欠泉ショーが始まる。露天風呂は男女別に設けられた内湯から行ける混浴の湯船で、御湯の温度は温い。長湯をしながら、間欠泉が吹きあがるのを待つのも良いかもしれない。
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肘折温泉 丸屋 2015年6月6日 宿泊
雁戸山・麻耶山・二子山の山形の山を訪ねる山旅で宿泊したのが、肘折温泉の丸屋である。湯治場の雰囲気を残す温泉街の中でも、和モダンに改装された気分の良い宿である。源泉が注がれる風呂が何箇所も用意され、それぞれ違った趣を楽しめる。宿泊した時期も幸いしたのか、山形牛の陶板焼と多様に山菜料理も美味しく頂く事が出来た。
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滑川温泉 福島屋 2015年5月 宿泊
福島から山形へと抜ける栗子峠。峠の板谷宿から細い山道を走る事約20分で、滑川温泉の福島屋に到着する。雪深い峠の奥という事で、営業は4月~11月の8か月間で、冬期は休業している。宿は湯治宿の面影を残していて、「昭和の温泉宿」にタイムスリップした様な感がある。お湯は乳白色の柔らかな湯で、渓流沿いに設けられた混浴露天風呂は、季節観あふれるロケーションが素晴らしい。
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新高湯温泉 吾妻屋 2015年2月21日 宿泊
天元台ロープウエーの駐車場に車を置き、此処から宿の迎えの車で雪道を登る事約10分、新高湯温泉の吾妻屋に到着した。吾妻屋は新高湯の一番奥にある一軒宿であった。近くの自家源泉から配湯される御湯が幾つもの湯舟に注がれている。お気に入りは、宿から通りを挟んで設けられている露天風呂。大きめの露天の他に丸太をくり抜いて湯舟にしているものがあり、何度も入りに行った。食事は部屋に運んでくれて、素朴な構成ながら美味しく頂くことがだ来た。
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銀山温泉 2015年6月
宮城の湯旅
青根温泉 不忘閣 2020年7月、2017年10月、2015年6月、宿泊
慶長年間に藩主伊達公から「湯別当」に任じられ、代々伊達藩主の保養所守りの役を任されてきたのが、青根温泉湯元不忘閣である。開湯から21代続くこの宿には、「青根御殿」という建物に、伊達公の部屋もある。青森ヒバを使って再建された建物の中にある大湯の浴槽は、創建当時の石組みのままだそうで、460年を越える歴史を物語っている。
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東鳴子温泉 旅館大沼 2017年8月 宿泊
鳴子温泉は東北屈指の温泉地である。そんな中でも東鳴子温泉の旅館大沼は、温泉街の中にありながら、自然を感じられる貸切湯を筆頭に、一軒の宿の中で湯巡りが楽しめる面白い宿だ。貸切湯「母里の湯」(左写真)は宿から車で数分の処にあり、宿の主人が送迎してくれる。一組の貸切時間は約45分で、ゆったりと湯浴みを楽しむ事が出来る。宿の中にも赤みがかった色の純重曹泉と、緑ががかった色のナトリウム炭酸水素塩化物泉の、違う源泉がひかれた5つの湯があり、湯巡りをしている間にあっというまに時間が経ってしまった。
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俄々温泉 2016年8月21日、2019年10月19日 宿泊
甑山と面白山を巡る東北の山旅で泊まったのが、峩々温泉である。蔵王山塊の宮城側にある温泉で、秘境ムード漂うロケーションにある一軒宿だ。温泉は白壁と木の床が清々しい内風呂とそれに続く石造りの露天がメインなのだが、気に入ったのは建物奥にあるあ貸切露天風呂である。渓流沿いに設けられた屋根付きの風呂は、自然が目いっぱい感じられ居心地がとても良かった。食事も個性的で、何種類ものおかずが少しづつ盛られた四角いプレートは、酒のあてにはちょうど良い感じだった。
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福島の湯旅
新野地温泉 相模屋 2020年9月 宿泊
安達太良山塊の懐深くに沸いているのが、新野地温泉である。宿の裏手には、高く蒸気を上げる湯の噴出口があり、シュウシュウと硫化水素の噴気を上げていて、ふんだんに湯を供給していた。如何にも秘湯に来たという趣があり、特に宿から屋外に設けられた木道を歩いた先にある野天湯は、何度となく行きたくなる趣のある湯舟であった。
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中沢温泉 万葉亭 2020年8月 宿泊
猪苗代湖の北、安達太良山の西山麓にある中ノ湯は、一つの源泉からの湧出量が日本でも最大級の湯口のある温泉で、その豊富な湯が掛け流されている宿の一つが万葉亭である。宿は「大人の宿」を謳い、渓流脇の静かな佇まいの中にある。御湯は薄い乳白色で、ふわっと硫黄の香りがするが、肌触りはサラサラとした感じで気持ちが良い。この宿は食事も工夫されていて、出汁の取り方がとても上手く煮物などは食べ飽きない味に仕上がっていた。
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高湯温泉 吾妻屋 2018年1月 宿泊
豊かな濁り湯が沸く福島県の高湯温泉。吾妻磐梯スカイライン沿いに温泉宿が立ち並んでいるが、その中でも趣向を凝らした温泉三昧を味わえる宿が吾妻屋である。湯の色は時には青、時には白と、時間によって変わるのが面白い。宿の源から木の樋を通す間に、適度な硫黄が残るように上手くコントロールされている。パワーの感じる御湯が、特に印象に残った宿である。
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甲子温泉 旅館大黒屋 2017年4月 宿泊
白川の駅から国道269号線を下郷へと向かう「甲子道路」。その途中にあるトンネルとトンネルの間から急な坂道を下った処にあるのが、甲子温泉「大黒屋」である。約650年前の禅僧が見つけた湯とされ、その年が甲子(きのえね)である事から甲子温泉という名が付いたという。温泉としての利用は慶長5年(1600年)頃かららしい。徳川時代には白川藩主松平定信公も愛した奥甲子の一軒宿となった。甲子温泉の一番の特徴は、何と言っても150年の歴史を持つ足元自噴泉の「大岩風呂」だ。湯船の底の岩盤の下から、ポコポコと湯が湧き出ていた。
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高湯温泉ひげの屋 16年9月、18年12月、21年4月、22年8月27日宿泊
2016年の9月に、骨折した足首を抱えて訪ねたのが高湯温泉のひげの屋である。湯舟には何れも硫黄臭のある乳白色の湯が注がれていて、御湯が濃いなと感じた。川沿いに設けられた露天は特に気分が良く、何度も足を運び、足の傷をいやすことが出来た。食事も美味しく頂け、また機会を設けて訪ねたいなと思う宿であった。
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二岐温泉 大丸あすなろ荘 2016年6月、2019年4月 宿泊
二岐温泉と聞いてピンと来る人は、余程の温泉好きかもしれない。二岐温泉は東北新幹線の新白河駅から車で1度間半、山奥のぶな林の中に佇む温泉地だ。その湯の歴史は古く、平安時代の政変に敗れた宮人が、川底に湧く現在の元湯自噴温泉を発見した事に由来するという。その二岐温泉で、江戸時代の旅籠からの歴史を持つのが「大丸あすなろ荘」である。歴史を持つ自噴泉の風呂や、渓流のせせらぎを聞ながら浸かれる湯のある宿だ。
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押立温泉 住吉館 2015年9月 宿泊
梯山と猪苗代湖の間にあるの静かな自然に囲まれた一軒家、それが押立温泉住吉館である。周囲の自然と一体となった宿は、季節になると蛍が周囲を乱舞するという。源泉は無色透明の単純泉と、先祖が掘り当てたという「にごり湯」の源泉。空気と触れて薄い茶色となる御湯は滑らかで体の芯まで温まる。食事は囲炉裏端で頂く創作料理。和のテイストを中心に、中華や洋食の雰囲気を持つアクセントの効いた料理が供され、最後の一品まで飽きる事が無かった。
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